きゅうせいじんしょうがい(きゅうせいじんふぜん)
急性腎障害(急性腎不全)
何らかの理由で腎臓の機能が急激に低下した状態。体の水分のバランスや、血液中の成分のバランスが保てなくなってしまう
11人の医師がチェック 120回の改訂 最終更新: 2022.02.18

Beta 急性腎障害(急性腎不全)についての医師コメント

腎前性の原因としてよくみかけるのは脱水です。高齢者の高度な脱水で腎機能が悪くなっているのをよく見かけます。まだ軽症であれば水分を点滴することで改善します。
腎性として気をつけなけなければならないのは薬剤性です。抗がん剤や一部の抗生物質が原因として有名ですが、日常的に気をつけなければならないのはじつはCTなどを撮る時の造影剤です。高齢者などで腎機能があまり良くない方に造影CTを施行するときは、そもそも控えるか、もしくは事前に点滴で水分を補給しておきます。


匿名協力医師
患者さんへのメッセージ
2015.04.19

50歳男性、急激に進む浮腫、労作時息切れのため受診した。血液検査で急激な腎機能の悪化を認め、緊急透析となった。原因としては、去年から血圧が180mmHgと異常に高かったが放置しており最近は200mmHg程度となっていたことから悪性高血圧により腎臓の機能が障害されたと考えた。透析を行い血液検査を頻回に行って腎機能の改善を認め、透析から離脱できた。このように透析をやめられる人もいますがそのまま一生透析になってしまう人もいます。


匿名協力医師
実際の治療例
2015.04.19

腎不全には大きく「ゆっくり進行するもの(慢性腎不全)」と「急に悪くなるもの(急性腎不全)」に分けることができます。一般に慢性腎不全は、悪くなった分は戻らないことのが基本であるのに対し、急性腎不全は急激な変化に対して改善できる原因を取り除くことができれば回復を見込める部分があります。ただし必ずしも改善できるものばかりではありません。急性腎不全の原因(かなり多様です)、そのときの全身状態、発症してから原因を取り除くまでの時間によってかなり左右します。急性腎不全ではその原因がどこにあるのか?が本質的に重要なポイントです。


匿名協力医師
患者さんへのメッセージ
2015.03.05