へんぺいたいせん
扁平苔癬
皮膚の病気の一つ。最初に赤や紫がかったボツボツの発疹ができ、次第にそれらが広がってカサつきが強くなってくる
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最終更新: 2022.03.24
扁平苔癬の基礎知識
POINT 扁平苔癬とは
皮膚や粘膜の慢性的な炎症による病気です。薬の影響によって起こることもあります。免疫細胞の異常が関与していると考えられており、かゆみを伴う発疹ができます。口の中にも病変が現れることがあり、もやっとした(網状)青白い発疹ができます。診断には問診や視診(見た目の診察)、組織診(病気の部分を一部取り出して顕微鏡でみる検査)が行われ、ステロイド薬や免疫抑制薬、光線療法によって治療されます。一度治っても再発することがあるので、原因となる薬や物質を避けることが重要です。扁平苔癬が心配な人は皮膚科を受診してください。
扁平苔癬について
- 皮膚の病気で、最初に赤や紫がかったボツボツの発疹ができ、次第にそれらが広がってカサつきが強くなってくるもの
- 胴体、手足、口の中などさまざまなところに出現する
- 主な原因
- 薬(金、ヒ素、ビスマスなど)や、化学物質(カラー写真の現像液など)に対する免疫反応が原因の一つと考えられている
- 感染によるものもある
- 薬剤が原因の場合は扁平苔癬型薬疹と呼ばれ区別される
- 女性にやや多い
- 40-50歳代が多い
- 免疫細胞の異常が関与していると考えられている
扁平苔癬の症状
- 皮膚症状と口の中の症状がある
- 皮膚症状
- かゆみを伴う
- 発疹(赤か紫色でボツボツした隆起で体の両側にできる)
- 引っ掻いたり、けがをすることによって新しく発疹ができる
- 発疹ができやすい場所は手首の内側、胴体、足、陰部(男性:亀頭、女性:腟部)
- 口の中の症状
- 網状の青白い発疹
- 痛みがないことが多く自覚症状が少ない
- 飲食時の不快感(びらんや潰瘍による)
扁平苔癬の検査・診断
扁平苔癬の治療法
- 主な治療
- ステロイド薬(飲み薬、塗り薬、注射)
- その他の免疫抑制薬
- 光線療法:特殊な波長の光を当てる
- 口の中の痛みに対しては、リドカイン(麻酔薬)を含んだ液体で口をゆすぐことで対応
- 通常発疹は1-2年で消失する
- 予防、再発予防方法
- 原因である薬や物質を避けることが最も大切
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