きゅうせいふくまくえん(にじせいふくまくえん)
急性腹膜炎(二次性腹膜炎)
お腹の中の臓器を囲う腹膜や腹腔内のさまざまな臓器に炎症が及ぶ状態
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最終更新: 2017.12.06
急性腹膜炎(二次性腹膜炎)の基礎知識
POINT 急性腹膜炎(二次性腹膜炎)とは
急性腹膜炎はお腹の中の内臓を包む膜(腹膜)に急激な炎症が起こる重篤な病気です。原因は感染や化学物質(薬剤、腸液、胆汁、膵液など)による影響などが挙げられます。また、放置すると致死的になり得る状態で、緊急で手術が必要になることも多いです。主な症状は腹痛・腹部膨満感・発熱・吐き気・嘔吐などですが、状態が悪化すると頻呼吸・頻脈・意識障害などが起こります。 症状や身体診察に加えて、血液検査・画像検査・超音波検査などを用いて診断します。治療法は腹膜炎の原因によって異なりますので、どういった治療を行うか主治医に確認すると良いでしょう。急性腹膜炎が心配な人や治療したい人は、消化器内科・消化器外科・救急科を受診して下さい。
急性腹膜炎(二次性腹膜炎)について
急性腹膜炎(二次性腹膜炎)の症状
- 主な
症状 - 腹痛:特に、歩く振動で腹部に痛みがある場合に可能性が高まる
- 腸が
麻痺 して大便とガス(おなら)が出なくなっている - 腹部の張った感じ
- 発熱
頻脈 (脈拍が早い)- 頻呼吸(呼吸回数が多い)
- 吐き気
- 嘔吐
- その他に見られることのある症状
- 意識低下
- 血圧低下
- 腹部全体が板のように固くなる(板状硬)
急性腹膜炎(二次性腹膜炎)の検査・診断
急性腹膜炎(二次性腹膜炎)の治療法
- 可能な限り速やかな
抗菌薬 の使用が重要- 原因となる
細菌 が分かる前から、さまざまな細菌に効く抗菌薬を使用する - 特にお腹の中にいる菌に有効な抗菌薬を使用することが重要
大腸菌 - クレブシエラ桿菌
- 嫌気性菌(バクテロイデス属など) など
- 原因となる
炎症 によって血管内の水分が不足してしまうため、点滴で水分を補う- 抗菌薬だけで治療することは難しいため手術になる場合も多い
- 穴が空いた
消化管 を切除する - 感染源の除去
- 穴が空いた