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子宮頚管ポリープ
子宮頚管にある粘膜の一部が増殖することにより出現する良性の腫瘍
3人の医師がチェック 116回の改訂 最終更新: 2020.07.26

子宮頚管ポリープの基礎知識

POINT 子宮頚管ポリープとは

膣側の子宮である子宮頸管にできたものを子宮頸管ポリープと言います。無症状のことが多いですが、運動時や性交時の刺激で出血することがあります。子宮頸管ポリープが疑われる人には膣鏡や病理検査を行い、子宮頸がんなどと見分けます。大きくない限りは治療の対象になりませんが、妊娠中に見つかった場合などはポリープを取り除くことがあります。子宮頸管ポリープが心配な人は産婦人科を受診してください。

子宮頚管ポリープについて

  • 子宮頚管にある粘膜の一部が増殖することにより、子宮の入り口から垂れ下がる良性腫瘍
    • ポリープの大きさは、通常2~5mm程度だが、時に1cmになるものもある
    • 感染による炎症や出産による物理的な刺激、女性ホルモンなどが発生に関係していると考えられている
  • 女性の約2〜5%に発症する
    • 30代から40代で、出産回数が多めの女性に特に頻繁にみられる

子宮頚管ポリープの症状

  • 無症状の場合が多い
  • ポリープの組織は弱く傷つきやすいため、運動時や性交時の刺激などで出血することがある
    • 不正出血があったり、血の混じったおりものが出ることがある

子宮頚管ポリープの検査・診断

  • 膣鏡:ポリープの有無を確認する
  • 生検:切除したポリープの組織から悪性か良性かを調べる
  • 悪性化するものでは原則的にないが、子宮頸管ポリープと似ている子宮頸がんなどもあるので、最終的には切除をした上で、顕微鏡でその組織を調べることで区別をつける

子宮頚管ポリープの治療法

  • 基本的に手術によるポリープの切除  
    • ポリープがよほど大きくない限り、麻酔を使わず簡単に取り除くことが可能
    • 痛みはほとんどないが、わずかに出血することがあり、止血のための薬品を処方されることがある
    • ポリープが通常より大きい場合は比較的短時間の手術が行われる
  • 妊娠中に見つかった場合、手術による感染の危険性などを踏まえて治療を行うか決める
  • 長期的な経過
    • 子宮頚管ポリープは良性で悪性化することはないが、切除をしても再発の可能性は残る
    • 切除後は、再発していないか定期的な受診を行うことが望ましい

子宮頚管ポリープのタグ

子宮頚管ポリープに関わるからだの部位