汗疹(あせも)の基礎知識
POINT 汗疹(あせも)とは
いわゆる「あせも」です。汗を原因とする皮疹です。皮膚の中には汗を皮膚の表面まで運ぶ管(汗管)があり、これが汗によって詰まると小さな水ぶくれや赤みが現れます。汗疹になると、刺激を感じやすくなったり痒みを感じたりします。特に治療をしなくても治ることが多いのですが、長引く場合は感染を起こしていることがあります。予防法としてはこまめに汗の処理をすることや極端に暑い環境を避けることなどが有効です。汗疹の治療などについて相談したい人は皮膚科を受診してください。
汗疹(あせも)について
汗疹(あせも)の症状
汗疹(あせも)の検査・診断
問診 、視診- 診断自体に検査は必須ではない
- その他の病気が考えられる場合に、下記のような検査を適宜行う
細菌 感染が加わっている場合細菌検査 :細菌の培養 を行い、菌の種類や抗菌薬 の感受性を調べる
組織診 - 必要に応じて皮膚の一部を切りとって調べることによって、他の病気と区別する
汗疹(あせも)の治療法
汗疹(あせも)の経過と病院探しのポイント
汗疹(あせも)が心配な方
汗疹は皮膚に生じる疾患の一つで、汗の出る汗腺が詰まってしまい、出口がなくなって皮膚が内側からぼつぼつと膨らみを作った状態です。軽症の汗疹であればシャワーなどで清潔に保つことで改善が期待できます。しかし症状が強い場合(深い部位での詰まりの場合)にはステロイドの軟膏薬などがより有効です。
汗疹の診断は特別な検査を行うことなく、経過と診察結果のみで診断します。皮膚にぶつぶつができて赤くなっている場合など、ご自身の症状が汗疹でないかと心配になった時には、初期であれば清潔にして治らないか様子を見てみるのも一つの手でしょう。改善がないような場合には診断が異なる可能性もありますので、一度お近くの皮膚科クリニックを受診することをお勧めします。汗疹はクリニックでも大病院でも、検査の精度や治療方針には差が出ない病気の一つです。症状が辛い中、大病院で長時間待つよりは、クリニックで素早く診断をつけてもらい、自宅で安静にするのも一つの選択肢です。
汗疹(あせも)でお困りの方
治療を受けても汗疹を繰り返してしまう場合には、薬剤ではなくこまめに汗を拭き取るといった対応も重要です。汗をそのままにしていると水分が蒸発しますが、その際に汗の老廃物だけが皮膚に残ります。この老廃物が固体となって汗の出口を塞いでしまうためです。汗をかいたらそれが乾く前に拭き取ったり、衣服を着替えたりすることが有効です。また、大人であれば暑い環境での作業量、運動量を控えめにしたり、お子さんであれば冷房を活用したりすることで汗疹の治りは良くなり、また予防できるようになります。