ガングリオンでよくある疑問:つぶしてはだめ? 再発したらどうすればいい? など
ガングリオンは治療をせずに様子をみることもできますが、「痛みやしびれなどの困った症状がある人」や「見た目が気になる人」は治療が必要になります。ここでは治療の前後で知っておきたいことをまとめました。
目次
1. ガングリオンは悪性の病気?

ガングリオンは
2. ガングリオンは自然治癒する?
ガングリオンは自然
一方で、困った症状がある人や見た目が気になる人は治療するほうが望ましいです。治療法には
3. ガングリオンはつぶしてもいい? つぶれた場合はどうすればいい?
ガングリオンを自分でつぶしてしまう人がいますが、これはあまり良くありません。ガングリオンはつぶすと治ることもありますが、必ず上手くいくとはかぎりません。上手く行かなかった場合、結局のところ医療機関での治療が必要になります。
また、ガングリオンをつぶすには強い力が必要です。強い力を加えると周りの筋肉や神経にもダメージを与えてしまうことがあり、しびれや痛みなどの後遺症の原因にもなります。ガングリオンをきちんと治療したいのであれば、自分でつぶすのではなく、医療機関で適切な治療を受けてください。
なお、つぶしてしまった人や何かの拍子につぶれてしまった人はその後の経過を慎重に様子を観察してください。だんだんと大きくなってきたり、痛みやしびれが出てきた場合には、医療機関を受診して治療を受けるようにしてください。
4. ガングリオンは湿布でなおる?
湿布薬には痛みを和らげる効果は期待できますが、ガングリオンを小さくしたり消しさったりする効果は期待できません。ガングリオンを治療したい人は医療機関を受診したほうがよいです。
5. ガングリオンはマッサージでなおる?
マッサージによってガングリオンが治ることは期待しにくいです。また、マッサージで強い力をかけるとガングリオンがつぶれてしまうことがあるので、注意してください。ガングリオンを押しつぶすときに周囲の神経や筋肉に悪影響が出ることがあります。
症状や見た目が気になるのであれば、医療機関を受診してお医者さんに相談してみてください。
6. ガングリオンができやすい人は?
ガングリオンは女性に多く、20-50歳の人にできやすいことが知られています。なりやすい食事や生活習慣など、その他の要因でガングリオンと関係のあるものは明らかになっていません。このため、治療後に再発予防を目的に特別なことを行う必要はありません。
7. ガングリオンの治療(穿刺吸引術・手術)は痛い?
ガングリオンの治療には、針を刺して中身の液体をぬく穿刺吸引治療と、液体の溜まっている袋ごと切り取る手術の2種類があります。
針を刺したり皮膚を切ったりするので、どちらの方法も多少の痛みを伴います。痛みの感じ方は個人差があるので、どの程度の痛みがするかを一概に言うことはできません。
ただ、治療の際に生じる痛みをとるために局所麻酔が行われます。局所麻酔をするための細い注射針を刺すときには痛みを感じますが、麻酔が効いた後は痛みはほとんど感じません。また、治療中には麻酔薬を追加で使ってもらうことができます。治療中に痛みを感じた場合には、遠慮なくお医者さんに伝えてください。
8. ガングリオンの手術をしたあとは何に注意する?
手術後にはいくつか気をつけなければならないことがあります。特に大切な3つのことについて説明します。
出血に注意する
手術の後にガングリオンを切り取った部分から出血することがあります。出血はにじむ程度であれば、そのまま様子をみても問題ありません。しかし、傷が腫れ上がったりガーゼをとりかえなければいけないほどの出血量の場合は、追加で処置する必要があります。手術を受けた医療機関を受診して傷の状態を確認してもらってください。
傷に負担をかけない
手術でできた傷にはできるだけ負担をかけないほうが良いです。手術してから間もないうちに傷に負担がかかると、痛みが強くなったり出血したりする原因になります。手術をした場所にもよりますが、傷の状態が落ち着くまでは傷の部分を固定して曲げたりしないようにすると、傷への負担が少なくなります。
感染に注意する
傷に
感染が起きた場合、傷を少し開けて
9. ガングリオンは再発する?
ガングリオンは治療後に再発することがあります。再発率は穿刺吸引治療と手術で異なるので別々に説明します。
穿刺吸引治療後の再発率
穿刺吸引治療はガングリオンに針を刺して中身を抜きだして治療します。治療後の再発率は後で説明する手術に比べて高く、約半数は再発するとされています。
手術後の再発率
手術ではガングリオンができている部分の皮膚を切ってガングリオンを袋ごと取り出します。ガングリオンの中の液体だけではなく、袋ごと取りだす点が穿刺吸引治療との違いです。手術後の再発率は穿刺吸引治療よりも低く、約10%とされています。