溶連菌感染症は子供と大人で違うの?
溶連菌に感染すると多彩な症状が出て、時に命に関わるほどの重症になります。
子供と大人で溶連菌感染は違いはあるのでしょうか?
1. 子どもと大人の溶連菌の違い

溶連菌
これは子どもの
実際に大人が溶連菌感染症になる人は、抵抗力の低下している人が多いです。
溶連菌は常在菌として存在しているだけということが少なくない
溶連菌は存在していれば感染しているというわけでなく、ただ単に常在菌(感染を起こさないでただ存在しているだけ)として存在していることも多いです。
人間の20%程度は溶連菌を常在菌として持っていると考えられています。
その人達は特に感染が起こるわけでもなく溶連菌と共存しているのです。
特に大人が溶連菌に感染するのは、免疫の落ちている人(高齢者・糖尿病のある人・
詳しくは大人の溶連菌感染症の特徴の章で説明します。
2. 子どもの溶連菌感染症の特徴

さて、子どもの溶連菌感染症の特徴を考えてみましょう。
ポイントとなるのは子どもは大人よりも免疫力(抵抗力)が弱いということです。
そのため、以下の特徴があります。
- 溶連菌感染症になりやすい
- 溶連菌感染症の症状が強く出やすい
もう少し詳しく診てみましょう。
溶連菌感染症になりやすい

もちろん子どもの身体にも、溶連菌が感染を起こさないで常在菌として存在することはあります。
しかし、特に子どもの喉の痛みに関しては、原因が溶連菌による感染の割合が多いことがわかっていますので、子どもは溶連菌に感染しやすいと考えてよいでしょう。
また、溶連菌に感染した後にリウマチ熱という状態になることがありますが、ほとんどが5-15歳の子どもに起こります。
つまり、溶連菌感染症の後に起こるリウマチ熱も子どもに起こりやすいということになります。
尚、リウマチ熱に関しては、「溶連菌感染症のあとに注意するべきことは?溶連菌腎炎、リウマチ熱とは?」のページで詳しく説明しますので参考にして下さい。
溶連菌感染症の症状が強く出やすい
子どもは大人と比べて免疫機構がまだみじゅくであるため症状が出やすいと考えられています。
例えば、大人が溶連菌感染症になってお腹が痛くなることは珍しいですが、子どもの溶連菌感染症では少なくないです。
また、熱や体のだるさといった症状も、大人よりも子供の方が体力がないので衰弱しやすくなります。
3. 大人の溶連菌感染症の特徴

子どもの溶連菌感染症の特徴を説明しましたが、大人の溶連菌感染症の特徴はどんなものがあるのでしょうか?
大人の溶連菌感染の症状
大人の溶連菌感染症の症状は子どもよりは強くないことが多く、なんだか喉が痛いなあ程度で済むこともあります。
しかし、もちろん症状が強いことも多いです。
溶連菌感染症の症状として出やすいのは以下のものになります。
- 発熱
- 喉の痛み
- 身体のだるさ
皮疹 - 関節痛
溶連菌感染症は
溶連菌感染を繰り返す人がいるので要注意
溶連菌感染症は繰り返すことがあります。
溶連菌による扁桃炎は10日間きちんと治療しても、15%くらいの人には溶連菌が残ってしまうと考えられています。
感染が起こるたびに抗生物質を使って治療することになりますが、あんまり繰り返すようだと手術で
繰り返す溶連菌による扁桃炎の治療に関する詳しいことは「溶連菌感染症のあとに注意するべきことは?溶連菌腎炎、リウマチ熱とは?」のページで説明していますので参考にして下さい。