「3回目もやっぱりツラかったけれども、慣れてきた」新型コロナワクチンブースター接種の体験談 | MEDLEYニュース
2022.01.11 | コラム

「3回目もやっぱりツラかったけれども、慣れてきた」新型コロナワクチンブースター接種の体験談

内科医の目線で、3回目接種の体験談と心構えを綴ります
「3回目もやっぱりツラかったけれども、慣れてきた」新型コロナワクチンブースター接種の体験談の写真
(c)Daniel Ernst-stock.adobe.com

国内でのコロナワクチン接種者は先月1億人を超えました。一方でオミクロン株の感染者数は急増しており、3回目のワクチン接種(いわゆるブースター接種)が医療従事者を中心に急ピッチで進められています。
今回のコラムでは、医療従事者としてひと足早く3回目のワクチン接種を受けてきた筆者の体験談を踏まえて、ブースター接種について考えてみたいと思います。
(2022.1.8時点の情報に基づいて記載しています。)

1. 3回目接種の概要

最初に3回目接種の基本情報を確認します。

3回目の接種は、原則的に2回目の接種から8ヶ月以上間隔を空けて打ちます。ただし、医療従事者や高齢者施設入所者などは6ヶ月、その他の高齢者は7ヶ月に短縮されます。したがって、多くの人が接種し始めるのは、高齢者が2022年の2,3月以降、若い人は4月以降くらいになるかと予想されます。状況に応じたスケジュールの前倒しも容認されており、接種はさらに早まるかもしれません。オミクロン株の感染拡大にともなって、高齢者への接種を1月中に始められるよう調整している自治体もあるようです。

使われるのはお馴染みのファイザー社製または武田/モデルナ社製ワクチンです。ただし、武田/モデルナ社製のものは3回目接種では前回の半量で打つことになっています。2022年は武田/モデルナ社製の供給割合が従来よりも増加する見込みで、1,2回目にファイザー社製だった人も3回目は武田/モデルナ社製になるかもしれません。その場合も感染・重症化予防効果、副反応の程度などに大差はないため、あまり気にせず早く打てるほうを打てば良さそうです。
(3回目接種の詳細な情報は厚生労働省のサイトをご覧ください。)

 

筆者は12月の下旬にファイザー社製ワクチンで3回目の接種を受けてきました。最初の2回もファイザー社製でした。それでは、ここから筆者の体験談を書いていこうと思います。

 

2. 体験談(接種日まで)

まずは職場(病院)で接種希望日のアンケートがありました。2回目の接種では翌日の頭痛がツラかったので、3回目の接種は休前日の金曜日で予約しようと意気込みました。「休日を体調不良で過ごすのはもったいない」と考える人も多いようで、金曜日の接種はさほど混んでいませんでした。本来は接種翌日に休暇が取れればよいのですが、残念ながら平日に気軽に休める雰囲気の職場ではありません。

また、接種後に熱や頭痛で困った時のため、解熱鎮痛薬の手持ちも接種日までに確認しておきました。幸い、副作用も少なめで比較的気軽に飲める解熱鎮痛薬「アセトアミノフェン(カロナール®)」が5日分くらいありました。

 

3. 体験談(接種当日)

接種当日です。市町村から送られてきた問診票を体温測定後に記入し、接種券を忘れずに持参します。接種はスムーズで、針を刺されること自体はほとんど痛くありませんでした。

その後、夜にかけて注射された左腕が重だるくなりましたが、それ以外に目立った症状はありませんでした。「明日はせっかくの休日で、しんどいのはイヤだからカロナールを早めに飲んでおこうかな」とも考えましたが、症状が出る前から解熱鎮痛薬を飲み始めるのは医学的に推奨されません(詳細はこちらのコラムをご確認ください)。そのため、何も飲まないで寝ることにしました。

 

4. 体験談(接種翌日)

さて、最も症状が強く出やすい接種翌日です。朝起きると左腕が痛くて左を下にして横になれず、節々の痛みと強い怠さがありました。前回苦しめられた頭痛はありませんでした。

2回目と3回目の接種では、副反応の頻度は概ね同じくらいであるという統計が示されており(1)、多くの人の平均で見ると3回目が特にツラいとか特にラクだということはないようです。しかし、個々人で見ると「3回目のほうがキツかった」「出てくる症状が違った」「意外とラクだった」などの声も聞かれ、個々人でのばらつきはあるようです。

筆者は2回目と違って頭痛はなかったものの、節々の痛みが強く出ました。カロナールを朝・昼・晩と飲んでなんとか家の中で起きていられるという程度で、2回目よりはしんどかったです。しかし、ある程度のツラさは覚悟していたので、慣れてきた実感もありました。

 

5. 体験談(接種翌々日)

接種2日後にもなんとなく怠さは続きましたが、カロナールを飲むほどではなく夕方には本調子に戻りました。症状はツラかったものの、回復までの早さは2回目の接種と同じくらいといったところでしょうか。

 

6. 最後に

簡単ですが、内科医の視点で3回目接種の体験談を綴ってみました。今後も定期的にコロナワクチンを接種して、毎回のように副反応で苦しむのは正直に言うと医療従事者でも少し憂です。今後のウイルス流行状況や重症化・死亡率などに鑑みて、本当に繰り返しのワクチン接種が必要なのかどうか、政府にもしっかり吟味して欲しいと思います。

しかし、現状では「オミクロン株の重症化率は低そうなので、ブースター接種は打たない」という考え方は妥当ではなさそうです。オミクロン株は重症化率は低くとも感染性はとても高く、感染者数が多いとその結果として重症化する人もそれなりに出てくると予想されるからです(2)(3)。

今後ブースター接種を打つタイミングでまだオミクロン株が流行っているかは分かりませんし、新しい他の株が流行っているかもしれません。また、ワクチンを何度打っていても感染することはありますし(ブレイクスルー感染)、何度接種してもワクチンの副反応はツラいかもしれません。それでも、自分の関わる人やその家族まで含めて考えれば、新型コロナ感染で重症化するリスクが高い人が全くいない、なんていう人は珍しいと思います。今の状況では自分の関わる人やその家族などを守るためにも、「ワクチンを打っておく」という選択が後悔せずに、気持ちよく社会生活を送るうえでお勧めできる選択になりそうです。

 

新しい生活様式にもだいぶ慣れてはきましたが、もう少しコロナを気にせず過ごせて、できればワクチンが不要になる時代が早く来れば嬉しいものです。

 

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。