アナフィラキシーの原因の統計調査
韓国の研究班が、実際にアナフィラキシーを診断された子どものデータを集め、原因として多く報告されていたものの割合をまとめました。
平均満5歳の子ども991人の報告が集まりました。
28%が牛乳
アナフィラキシーの原因について次の結果が得られました。
食べ物はアナフィラキシーのきっかけとして最も多く(74.7%)次いで薬品及び造影剤(10.7%)、原因不明(9.2%)、運動(3.6%)があった。最も多い食品アレルゲンは牛乳(28.4%)、次いで卵白(13.6%)、クルミ(8.0%)、小麦(7.2%)、そば(6.5%)、ピーナッツ(6.2%)だった。
主な原因が全体に占める割合は以下のようになりました。
- 食べ物:74.7%
- 牛乳:28.4%
- 卵白:13.6%
- クルミ:8.0%
- 小麦:7.2%
- そば:6.5%
- ピーナッツ:6.2%
- 抗生物質・解熱剤などの薬品および造影剤:10.7%
- 運動:3.6%
- 原因不明:9.2%
年越しそばは怖くない
子どものアナフィラキシーの代表的な原因が挙げられました。紹介したデータは韓国のものなので、食習慣が違う日本では食品ごとの割合が違う可能性はあります。ただ、食べ物のアレルギーと言うとそばがよく話題になりますが、牛乳や卵白に比べるとそばがきわだって危険とは言えないことが読み取れます。そばは韓国でもモミルと呼ばれて人気料理の材料になっています。
日本の調査で、子どもにそばを食べないようにしている人のうち過半数は医師の指示なく自分で判断していたという報告もあります。
年越しそばが心配な方は、病院が開いているうちにアレルギーの検査をしてみれば安心して食べられるようになるかもしれません。
執筆者
A Multicenter Retrospective Case Study of Anaphylaxis Triggers by Age in Korean Children.
Allergy Asthma Immunol Res. 2016 Nov.
[PMID: 27582405]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。