軽量ランニングシューズでも怪我のリスクは同じ

ランニングにおいてシューズの軽さを重視される方もいらっしゃるのではないでしょうか。米国の研究チームが陸軍に所属する男性を対象に調査し、軽量ランニングシューズと伝統的なランニングシューズを比べ怪我のリスクでは優劣はないと報告しました。
◆陸軍部隊に所属する1,332人の男性を対象に
研究チームは、陸軍部隊に所属する1,332人の男性を対象に、履いている靴の種類と怪我の発生率、身体的特性等の関連について調べました。
靴の種類は、伝統的なランニングシューズと軽量・薄型ランニングシューズ(ミニマリストランニングシューズ)の2つのグループに分類し、過去12ヶ月の怪我の情報を解析しました。
◆軽量ランニングシューズでも怪我のリスクは同じ
以下のような結果が得られました。
兵士の大半は、クッションタイプの靴を履いており(57%)、続いて安定性のある靴(24%)、ミニマリストランニングシューズ(17%)、モーションコントロールシューズ(2%)という割合だった。ミニマリストランニングシューズを履いている兵士は、伝統的なシューズを履いている群より若干年齢が若く(P < .01)、腕立て伏せ、起き上がり腹筋運動、懸垂のパフォーマンスに優れ(P < .01)、2マイル走がより早かった(P = .01)。他の
危険因子 コントロール後の傷害リスクは、伝統的なシューズと比較してミニマリストランニングシューズの群で差はなかった。
軽量ランニングシューズでも伝統的なランニングシューズでも、怪我のリスクは同じという結果でした。軽量・薄型ランニングシューズを履いている人は比較的若く、運動能力のテストでよい結果を残していました。
自分の筋力や身体能力、経験にあった靴で怪我なくランニングを楽しめればよいですね。
執筆者
Army Study on Minimalist Running Shoes Finds No Reduction in Injury Risk.
Am J Sports Med. 2016 Mar 7.
[PMID: 26951073]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。