2016.03.31 | ニュース

胃カメラの診断はどれぐらい正しいのか?「色素法」で補強した結果

文献の調査から
from Journal of gastroenterology and hepatology
胃カメラの診断はどれぐらい正しいのか?「色素法」で補強した結果の写真
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早期胃がんの検査に、内視鏡検査(胃カメラ)がよく使われます。さらに、がんと正常組織が違う色に染まる色素を使う「色素法」も行われます。この検査が早期胃がんやがんに近い状態を見分ける性能が検討されました。

◆胃カメラ+色素法で胃がんは見つけられる?

早期胃がんは、症状がないまま健診などで発見されることが多くあります。代表的な検査が内視鏡検査です。色素法は、内視鏡検査で異常と疑わしいものが見つかったとき、酢酸インジゴカルミンなどの染色液でその部分を染めることで、見えているものが正常か異常かを見分けやすくする方法です。

ここで紹介する研究では、過去の研究論文を集め、データを統合することで、色素法を使った内視鏡検査が、早期胃がんまたはがんの手前の段階と見られる状態を正しく見分ける性能を調べています。

 

◆異常があれば90%を発見

次の結果が得られました。

色素法内視鏡検査のプールされた感度は0.90(95%信頼区間0.87-0.92)、特異度は0.82(95%信頼区間0.79-0.86)、AUCは0.9464だった。診断の正確度についてのサブグループ解析では、標準的白色光内視鏡検査に比べて色素法内視鏡検査のほうが早期胃がんに対して(P=0.005)、また前悪性胃病変に対して(P=0.001)高い正確度を示した。

統合したデータから、見つけたい異常が実際にあった場合、色素法で90%が発見され、実際には異常ではないもののうち82%は正しく正常と判断されると計算されました。色素法を使わない場合よりも使う場合のほうが診断が改善していると見られました。

研究班は、「色素法内視鏡検査は高い診断効果を持ち、標準的白色光内視鏡検査に比べて早期胃がんおよび前悪性胃病変の検出を向上させるようだ」と結論しています。

執筆者

大脇 幸志郎

参考文献

Meta-analysis: The diagnostic efficacy of chromoendoscopy for early gastric cancer and premalignant gastric lesions.

J Gastroenterol Hepatol. 2016 Feb 9. [Epub ahead of print]

[PMID: 26860924]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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