◆兵役を経験した1,534,425人の男性を追跡調査
研究チームは、1969年から1997年の間にスウェーデンで徴兵された糖尿病と診断されていない18歳男性1,534,425人を対象に追跡調査し、青年後期でのストレス耐性が後年の2型糖尿病発症リスクと関連するかを検証しました。
◆青年期に「ストレスに弱い」ことが後年の2型糖尿病のリスクに
対象者は事前に心理学的なストレス耐性の評価を受けました。追跡調査ののち、1987年から2012年の間に2型糖尿病と診断されたのは34,008人でした(最大到達年齢62歳)。
ストレス耐性テストの評価が最低のグループと最高のグループを比べると、ストレスへの耐性が低いと2型糖尿病を発症するリスクが51%高くなる結果でした。
これほど大規模で、しかも質の高い研究は初めてで、この問題に関しては結論が出たといえるのではないでしょうか。今回は男性に関する報告ですが、男性と女性ではストレスに対して異なる反応をするという研究もあり、女性ではどうなのかも気になります。
執筆者
Stress resilience and subsequent risk of type 2 diabetes in 1.5 million young men.
Diabetologia. 2016 Jan 13.
[PMID: 26758065]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。