2016.02.08 | ニュース

脂肪酸でうつが予防できる?

日本人2,123人を対象とした調査から
from The British journal of nutrition
脂肪酸でうつが予防できる?の写真
(C) Ocskay Bence - Fotolia.com

脂肪酸の中でも、魚などに多く含まれるオメガ3多価不飽和脂肪酸(n-3 PUFA)は、コレステロール低下作用などの効果があるとも言われています。研究チームはうつ症状に着目し、オメガ3多価不飽和脂肪酸の効果を報告しました。

◆40歳以上の日本人2,123人を対象に調査

研究チームは、40歳以上の日本人男性1,050人、女性1,073人の計2,123人を対象とし、対象者の栄養などについて調査されたデータの解析を行いました。

血液中のオメガ3多価不飽和脂肪酸に分類されるEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)の量を基準にすることで、オメガ3多価不飽和脂肪酸のうつ症状に対する効果を調べました。

 

◆オメガ3多価不飽和脂肪酸が多いとうつになりにくい

調査の結果、以下のことが分かりました。

血清中のn-3多価不飽和脂肪酸濃度は、うつ症状と負の関係性があったが、n-6多価不飽和脂肪酸にはなかった。血清中のEPAが最も低い五分位群と比較して、うつ症状があることに対する調整オッズ比は、第4五分位で0.55(95%信頼区間:0.35-0.85)、第5五分位で0.64(95%信頼区間:0.42-0.98)だった。また、DHAの場合は第5五分位で0.58(95%信頼区間:0.37-0.92)だった(Ptrend=0.013、0.011)。

血液中のオメガ3多価不飽和脂肪酸量が多い人ではうつ症状の頻度が少ないという結果でした。

 

この研究では、うつ症状とオメガ3多価不飽和脂肪酸が少ないこととの因果関係は明らかになっていません。しかし、オメガ3多価不飽和脂肪酸を多く含む魚は、ほかの面でも健康に良い影響があるため、魚をよく食べる習慣が全体として体に良いということを反映しているのかもしれません。

執筆者

鈴木あいか

参考文献

Cross-sectional association between serum concentrations of n-3 long-chain PUFA and depressive symptoms: results in Japanese community dwellers.

Br J Nutr. 2016 Feb. [Epub 2015 Dec 22.]

[PMID: 26689657]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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