◆ 前庭リハビリを受けるグループと受けないグループに振り分け
平衡感覚をつかさどっている、耳の奥にある前庭という器官の機能改善を目指す方法として、前庭リハビリが知られています。
対象者40人は、前庭リハビリを受けるグループ(29人)、そして、受けないグループ(11人)に分けられ、その効果が検証されました。対象者は全員、前庭リハビリを受ける前、そして、8週間によるリハビリプログラムを受けた後に、バランステストなどを行いバランス能力が評価されました。
◆ パーキンソン病患者のバランスが改善
次の結果が得られました
リハビリを受けたグループはABC、BBS、そして、DGIのスコアに、統計的に有意な違いがリハビリ前とリハビリ後に見られた (p<0.05)。
前庭リハビリテーションを行ったグループで、バランス能力に改善が見られました。
バランス能力に障害があると、転びやすく、骨折しやすくなってしまいます。今回の研究結果で、パーキンソン病患者に対する前庭リハビリーテーションの可能性が示されました。今後、パーキンソン病患者のバランス能力改善の方法を探るうえで、戦略のひとつとして参考にされるかもしれません。
執筆者
Is customized vestibular rehabilitation effective in patients with Parkinson's?
NeuroRehabilitation. 2015 Oct 14.
[PMID: 26484517]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。