◆乗馬療法を行う群と対照群にランダムに振り分け
乗馬療法とは、その名の通り、馬に乗ることで治療を図る方法です。上下前後左右に揺れる馬に乗り、馬の動きに合わせてバランスを保つことで、バランス感覚を向上させる目的で行います。
今回の研究は、脳性麻痺児92人を乗馬療法を行う群と対照群に振り分け、運動能力に対する効果を比較しました。 乗馬療法は、1週間に2回、8週間行いました。
◆乗馬療法を行うと運動能力、バランス能力は向上する
以下の結果が得られました。
3つの評価の改善の差は、8週間の研究期間後、群間で有意に異なった。
乗馬療法を行うと、運動能力やバランス能力がより改善したという結果でした。
乗馬療法は、海外ではリハビリテーションの一環として行われる例もあり、日本でも近年少しずつ認知度が上がってきています。今回の研究だけでは効果の判断は難しいですが、脳性麻痺児の運動能力を向上させる手段のひとつとして、今後より検証が進むことを期待します。
執筆者
Effect of hippotherapy on gross motor function in children with cerebral palsy: a randomized controlled trial.
J Altern Complement Med. 2015 Jan
[PMID: 25551626]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。