◆トレーニング群と対照群にランダムに振り分け
1型糖尿病の40歳以下の男性をトレーニング群と対照群にランダムに振り分け、12週から16週のトレーニングによる血液検査値への効果を検証しました。
◆トレーニング群でコレステロール値や中性脂肪が改善
以下の結果が得られました。
トレーニング群において、全コレステロール値、LDLコレステロール値、アポリポ蛋白Bは減少し、HDL/アポリポ蛋白A-I比は増大した。
トレーニング群と対照群の相対変化を比較すると、運動プログラムにより、HDL/LDL比、アポリポ蛋白A-I/アポリポ蛋白B比、アポリポ蛋白B、中性脂肪の値が改善した。
トレーニングを行うと、コレステロール値や中性脂肪が改善するという結果でした。一方、BMIや体脂肪率、ヘモグロビンA1cには変化はありませんでした。
『科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドライン』では、1型糖尿病に対する運動の効果について、「運動の長期的な血糖コントロールへの効果は不明であるが、心血管系疾患のリスク因子を低下させ、生活の質を改善させる。」と推奨されています。
執筆者
Aerobic exercise and the lipid profile in type 1 diabetic men: a randomized controlled trial.
Med Sci Sports Exerc. 2000 Sep
[PMID: 10994902]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。