2015.08.27 | ニュース

凍結胚移植で産まれた子どもは新鮮胚移植のときと変わらない

フィンランド、1,825人を3年追跡

from Human reproduction (Oxford, England)

凍結胚移植で産まれた子どもは新鮮胚移植のときと変わらないの写真

不妊症の治療にさまざまな方法の生殖補助医療があり、凍結胚移植もそのひとつです。フィンランドの研究班から、生殖補助医療を使わなかった場合や新鮮胚移植と比べて、産まれた子どもの成長に違いがないかを生後3年まで追跡した結果が報告されました。

◆凍結胚移植、新鮮胚移植を検討

研究班は、フィンランド全国にわたる登録データベースから、凍結胚移植によって産まれた子ども1,825人、新鮮胚移植によって産まれた子ども2,933人、自然妊娠で産まれた子ども31,137人の情報を取り出し、生後3年間に入院に至った病気などの頻度について、統計解析を行いました。

 

◆凍結胚移植と新鮮胚移植には差が見られない

次の結果が得られました。

3年のフォローアップのうち、ほとんどの健康指標は、凍結胚移植で産まれた子どもと新鮮胚移植で産まれた子どもの間で類似していた。退院時の診断で最もよく見られたものには、胃腸炎および大腸炎、耳炎、上気道および下気道疾患、喘息およびアレルギーがあり、生殖補助医療群間で類似していた。

自発的に受胎した妊娠によって産まれた子どもと比較すると、早産を調整しても、生殖補助医療群では入院のリ

執筆者

大脇 幸志郎

参考文献

Physical health of singleton children born after frozen embryo transfer using slow freezing: a 3-year follow-up study.

Hum Reprod. 2015 Aug 20 [Epub ahead of print]

[PMID: 26293785]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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