◆過去の論文を検証
研究班は、論文データベースを検索し、コレステロール値が正常範囲を超えて高い高コレステロール血症の人を対象として、βグルカンの消費による影響を調べた研究を集め、内容を検証しました。
◆総コレステロール、LDLコレステロール減少
見つかった17件の研究の結果を統合し、次の結果が得られました。
計916人の対象者を含む17件の条件を満たすRCTがこのメタアナリシスに含まれた。プールした結果から、高コレステロール血症の人口においてβグルカンの消費は有意に総コレステロール(平均差-0.26mmol/L、95%信頼区間-0.33から-0.18、P<0.00001)、LDLコレステロール濃度(平均差-0.21mmol/L、95%信頼区間-0.27から-0.14、P<0.00001)を減少させた。
βグルカンを消費しなかった場合と比べて、βグルカンを消費した高コレステロール血症の人では、血中の総コレステロールと、LDLコレステロール(いわゆる悪玉コレステロール)が少なくなっていました。
βグルカンに何らかの効果があったのかもしれません。ただし、食べ物からβグルカンを摂ろうとする場合、βグルカンを含む食品によって一緒に摂取される炭水化物やタンパク質についてもあわせて考える必要がありそうです。
執筆者
Quantitative assessment of the effects of beta-glucan consumption on serum lipid profile and glucose level in hypercholesterolemic subjects.
Nutr Metab Cardiovasc Dis. 2015 Apr 29 [Epub ahead of print]
[PMID: 26026211]
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