2015.06.28 | ニュース

妊娠中の肥満とうつ症状、妊娠高血圧症などと関連していた

カナダの妊婦7万人の統計
from International journal of obesity (2005)
妊娠中の肥満とうつ症状、妊娠高血圧症などと関連していたの写真
(C)Rafael Ben-Ari - Fotolia.com

妊娠中にうつ症状が現れることがあります。この場合、妊娠に関わるほかの病気とも関係があると言われています。また、肥満も妊娠・出産に関わるリスクを増やすと考えられています。カナダの研究班が、体重とうつ症状に注目して妊娠中の病気などとの関連を統計解析したところ、対象者のうちBMI25以上でうつ症状がある人では29%に妊娠高血圧症などが起こっていました。

◆カナダの妊婦のデータから

研究班は、カナダの妊婦のデータを統計解析し、BMI(体重÷身長の2乗、22前後が健康的とされる)が25以上の「過体重」または「肥満」の診断に当たる人、またはうつ症状がある人で、妊娠中の悪い結果(妊娠高血圧症、妊娠高血圧腎症、早期前期破水など)の頻度に違いがあるかを調べました。

 

◆過体重または肥満、かつうつ症状があると「29%」

解析から次の結果が得られました。

研究人口は70,605人の女性から成り、うち50.3%は過体重または肥満だった。うつ症状は正常体重の女性の5.0%、過体重または肥満の女性の6.2%に報告された。妊娠合併症の割合は、[...]過体重または肥満であってうつ症状がある妊婦で最も大きかった(正常体重でうつ症状がない女性のうち16%、正常体重でうつ症状がある女性のうち22%、過体重または肥満でうつ症状がない女性のうち22%、過体重または肥満でうつ症状がある女性の29%、P<0.001)。

過体重または肥満にあたる人は対象者の50%あまりでした。妊娠高血圧症などの悪い結果は過体重または肥満でうつ症状がある人に最も多く、当てはまる人の29%に見られました

研究班は「体重の超過とうつ症状が組み合わさって妊娠の悪い結果と関連することの認識は、妊娠前、妊娠中ともにカウンセリングとケアに注意を向けるために重要である」と結論しています。

 

この結果は何が原因で何が結果かを強く示すものではなく、どんな予防法が有効かは慎重に考えたうえ実際に試してみなければわかりませんが、肥満、うつ症状が妊娠する人にとって注意するべき要素であることが改めて示唆されたと言えそうです。

執筆者

大脇 幸志郎

参考文献

Pregnancy complications associated with the co-prevalence of excess maternal weight and depression.

Int J Obes (Lond). 2015 Jun 22 [Epub ahead of print]

 

[PMID: 26095247]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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