処方薬
イミフィンジ点滴静注500mg
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イミフィンジ点滴静注500mgの基本情報

イミフィンジ点滴静注500mgの概要

商品名 イミフィンジ点滴静注500mg
一般名 デュルバルマブ(遺伝子組換え)注射液
薬価・規格 275693.0円 (500mg10mL1瓶)
薬の形状
注射薬 > 液剤 > 注射液
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製造会社 アストラゼネカ
YJコード 4291443A2020
レセプト電算コード 622633301
添付文書PDFファイル

イミフィンジ点滴静注500mgの主な効果と作用

  • 腫瘍を治療するお薬です。
  • 腫瘍細胞の傷害を促す働きがあります。
  • あなたの病気や症状に合わせて処方されたお薬です。

イミフィンジ点滴静注500mgの用途

  • 治癒切除不能な胆道癌
  • 進行・再発の子宮体癌
  • 切除不能な肝細胞癌
  • 切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌
  • 切除不能な局所進行の非小細胞肺癌の根治的化学放射線療法後の維持療法
  • 進展型小細胞肺癌

イミフィンジ点滴静注500mgの副作用

※ 副作用とは、医薬品を指示どおりに使用したにもかかわらず、患者に生じた好ましくない症状のことを指します。 人により副作用の発生傾向は異なります。記載されている副作用が必ず発生するものではありません。 また、全ての副作用が明らかになっているわけではありません。

主な副作用

下痢、腹痛、発疹、皮膚そう痒症、咳嗽、湿性咳嗽、肺炎、発熱、TSH上昇、TSH低下、筋肉痛

起こる可能性のある重大な副作用

甲状腺機能障害、甲状腺機能低下症、甲状腺機能亢進症、肝機能障害、AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇、Al-P上昇、ビリルビン上昇、間質性肺疾患、放射線肺臓炎、大腸炎、重度下痢、持続する下痢、血便、副腎機能障害、副腎機能不全、下垂体機能障害、下垂体機能低下症、1型糖尿病、劇症1型糖尿病、糖尿病性ケトアシドーシス、肝炎、腎炎、筋炎、心筋炎、重症筋無力症、重症筋無力症によるクリーゼ、急速に呼吸不全が進行、呼吸状態悪化、免疫性血小板減少性紫斑病、Infusion reaction、重度皮膚障害、類天疱瘡、水疱、びらん、末梢性ニューロパチー、多発ニューロパチー、赤芽球癆、溶血性貧血、腎障害、尿細管間質性腎炎、横紋筋融解症、神経障害、ギラン・バレー症候群、硬化性胆管炎、糸球体腎炎、脳炎、皮膚粘膜眼症候群、Stevens-Johnson症候群

上記以外の副作用

末梢性浮腫、皮膚炎、発声障害、インフルエンザ、上気道感染、発熱性好中球減少症、口腔カンジダ、歯周病、歯肉炎、歯周炎、歯感染、排尿困難、膵炎、消化管穿孔、関節炎、寝汗、口腔感染、尿崩症

イミフィンジ点滴静注500mgの用法・用量

  • 〈切除不能な局所進行の非小細胞肺癌における根治的化学放射線療法後の維持療法〉通常、成人にはデュルバルマブ(遺伝子組換え)として、1回1500mgを4週間間隔で60分間以上かけて点滴静注する
  • 切除不能な局所進行の非小細胞肺癌における根治的化学放射線療法後の維持療法の場合、投与期間は12カ月間までとする
  • ただし、体重30kg以下の場合の1回投与量は20mg/kg(体重)とする
  • 〈切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌〉トレメリムマブ(遺伝子組換え)及び白金系抗悪性腫瘍剤を含む他の抗悪性腫瘍剤との併用において、通常、成人にはデュルバルマブ(遺伝子組換え)として、1回1500mgを3週間間隔で4回、60分間以上かけて点滴静注する
  • その後、デュルバルマブ(遺伝子組換え)として、1回1500mgを4週間間隔で60分間以上かけて点滴静注する
  • ただし、体重30kg以下の場合の1回投与量は20mg/kg(体重)とする
  • 〈進展型小細胞肺癌〉白金系抗悪性腫瘍剤及びエトポシドとの併用において、通常、成人にはデュルバルマブ(遺伝子組換え)として、1回1500mgを3週間間隔で4回、60分間以上かけて点滴静注する
  • その後、デュルバルマブ(遺伝子組換え)として、1回1500mgを4週間間隔で60分間以上かけて点滴静注する
  • ただし、体重30kg以下の場合の1回投与量は20mg/kg(体重)とする
  • 〈切除不能な肝細胞癌〉通常、成人にはデュルバルマブ(遺伝子組換え)として、1回1500mgを4週間間隔で60分間以上かけて点滴静注する
  • ただし、体重30kg以下の場合の1回投与量は20mg/kg(体重)とする
  • 〈治癒切除不能な胆道癌〉ゲムシタビン塩酸塩及びシスプラチンとの併用において、通常、成人にはデュルバルマブ(遺伝子組換え)として、3週間間隔で、1回1500mgを60分間以上かけて点滴静注する
  • 3週間間隔での繰り返し投与後、デュルバルマブ(遺伝子組換え)として、1回1500mgを4週間間隔で60分間以上かけて点滴静注する
  • ただし、体重30kg以下の場合の1回投与量は20mg/kg(体重)とする
  • 〈進行・再発の子宮体癌〉カルボプラチン及びタキサン系抗悪性腫瘍剤との併用において、通常、成人にはデュルバルマブ(遺伝子組換え)として、1回1120mgを3週間間隔で、60分間以上かけて点滴静注する
  • その後の維持療法において、デュルバルマブ(遺伝子組換え)として、1回1500mgを4週間間隔で60分間以上かけて点滴静注する
  • ただし、体重30kg以下の場合、維持療法における1回投与量は、20mg/kg(体重)とする
  • (用法及び用量に関連する注意)7.1. 〈効能共通〉本剤投与により副作用が発現した場合には、次を参考に、本剤の休薬等を考慮すること
  • 1). 〈効能共通〉間質性肺疾患:①. 〈効能共通〉Grade2の間質性肺疾患の場合:Grade1以下に回復するまで本剤を休薬する
  • ②. 〈効能共通〉Grade3の間質性肺疾患又はGrade4の間質性肺疾患の場合:本剤の投与を中止する
  • 2). 〈効能共通〉肝機能障害:①. 〈効能共通〉ASTが基準値上限の3~10倍若しくはALTが基準値上限の3~10倍、又は総ビリルビンが基準値上限の1.5~3倍まで増加した場合:Grade1以下に回復するまで本剤を休薬する
  • ②. 〈効能共通〉ASTが基準値上限の10倍超若しくはALTが基準値上限の10倍超、又は総ビリルビンが基準値上限の3倍超まで増加した場合:本剤の投与を中止する
  • ③. 〈効能共通〉ASTが基準値上限の3倍超かつ総ビリルビンが基準値上限の2倍超若しくはALTが基準値上限の3倍超かつ総ビリルビンが基準値上限の2倍超まで増加し、本剤以外に原因がない場合:本剤の投与を中止する
  • 3). 〈効能共通〉肝機能障害(ベースラインのAST若しくはALTが基準値上限を超えている肝悪性腫瘍を有する患者):①. 〈効能共通〉ASTがベースラインの2.5~7倍かつ基準値上限の20倍以下若しくはALTがベースラインの2.5~7倍かつ基準値上限の20倍以下(ベースラインのASTが基準値上限を超えている肝悪性腫瘍若しくはベースラインのALTが基準値上限を超えている肝悪性腫瘍を有する患者)に増加した場合:ベースラインの2.5倍未満に回復するまで本剤を休薬する
  • ②. 〈効能共通〉ASTがBS2.5~5倍でULN20倍以下・総BilがULN1.5~2倍若しくはALTがBS2.5~5倍でULN20倍以下・総BilがULN1.5~2倍(ベースラインのASTが基準値上限を超えている肝悪性腫瘍若しくはベースラインのALTが基準値上限を超えている肝悪性腫瘍を有する患者)に増加し、本剤以外に原因がない場合:ベースラインの2.5倍未満に回復するまで本剤を休薬する(BS:ベースライン、ULN:基準値上限、Bil:ビリルビン)
  • ③. 〈効能共通〉ASTがベースラインの7倍超若しくはALTがベースラインの7倍超、又はASTが基準値上限の20倍超若しくはALTが基準値上限の20倍超、総ビリルビンが基準値上限の3倍超(ベースラインのASTが基準値上限を超えている肝悪性腫瘍若しくはベースラインのALTが基準値上限を超えている肝悪性腫瘍を有する患者)まで増加した場合:本剤の投与を中止する
  • ④. 〈効能共通〉ASTがベースラインの2.5倍超かつ総ビリルビンが基準値上限の2倍超若しくはALTがベースラインの2.5倍超かつ総ビリルビンが基準値上限の2倍超(ベースラインのASTが基準値上限を超えている肝悪性腫瘍若しくはベースラインのALTが基準値上限を超えている肝悪性腫瘍を有する患者)まで増加し、本剤以外に原因がない場合:本剤の投与を中止する
  • 4). 〈効能共通〉大腸炎・下痢:①. 〈効能共通〉Grade2の大腸炎・Grade2の下痢の場合:Grade1以下に回復するまで本剤を休薬する
  • ②. 〈効能共通〉Grade3の大腸炎・Grade3の下痢の場合:Grade1以下に回復するまで本剤を休薬する
  • ③. 〈効能共通〉Grade3の大腸炎・Grade3の下痢の場合:トレメリムマブ(遺伝子組換え)との併用の場合は、本剤の投与を中止する
  • ④. 〈効能共通〉Grade4の大腸炎・Grade4の下痢の場合:本剤の投与を中止する
  • 5). 〈効能共通〉消化管穿孔:全Grade:本剤の投与を中止する
  • 6). 〈効能共通〉甲状腺機能亢進症、副腎機能不全、下垂体機能低下症:Grade2~4の甲状腺機能亢進症、Grade2~4の副腎機能不全、Grade2~4の下垂体機能低下症の場合:症状が安定するまで本剤を休薬する
  • 7). 〈効能共通〉腎機能障害:①. 〈効能共通〉血清クレアチニンが基準値上限の1.5~3倍又は血清クレアチニンがベースラインの1.5~3倍まで増加した場合:Grade1以下に回復するまで本剤を休薬する
  • ②. 〈効能共通〉血清クレアチニンが基準値上限の3倍超又は血清クレアチニンがベースラインの3倍超まで増加した場合:本剤の投与を中止する
  • 8). 〈効能共通〉筋炎:①. 〈効能共通〉Grade2の筋炎又はGrade3の筋炎の場合:Grade1以下に回復するまで本剤を休薬し、30日以内にGrade1以下まで回復しない場合又は呼吸機能不全の徴候があらわれた場合は、本剤の投与を中止する
  • ②. 〈効能共通〉Grade4の筋炎の場合:本剤の投与を中止する
  • 9). 〈効能共通〉心筋炎:Grade2~4の心筋炎の場合:本剤の投与を中止する
  • 10). 〈効能共通〉重症筋無力症:Grade2~4の重症筋無力症の場合:本剤の投与を中止する
  • 11). 〈効能共通〉脳炎:Grade2~4の脳炎の場合:本剤の投与を中止する
  • 12). 〈効能共通〉神経障害:①. 〈効能共通〉Grade2の神経障害の場合:Grade1以下に回復するまで本剤を休薬し、30日以内にGrade1以下まで回復しない場合又は呼吸機能不全の徴候があらわれた場合は、本剤の投与を中止する
  • ②. 〈効能共通〉Grade3の神経障害又はGrade4の神経障害の場合、Grade2~4のギラン・バレー症候群の場合:本剤の投与を中止する
  • 13). 〈効能共通〉皮膚障害:①. 〈効能共通〉Grade2の皮膚障害で1週間以上継続した場合、Grade3の皮膚障害の場合:Grade1以下に回復するまで本剤を休薬する
  • ②. 〈効能共通〉Grade4の皮膚障害の場合、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)又は中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)の場合:本剤の投与を中止する
  • 14). 〈効能共通〉Infusion reaction:①. 〈効能共通〉Grade1のInfusion reaction又はGrade2のInfusion reactionの場合:本剤の投与を中断又は投与速度を50%減速する
  • ②. 〈効能共通〉Grade3のInfusion reaction又はGrade4のInfusion reactionの場合:本剤の投与を中止する
  • 15). 〈効能共通〉赤芽球癆:全Grade:本剤の投与を中止する
  • 16). 〈効能共通〉オラパリブとの併用投与下の自己免疫性溶血性貧血:全Grade:本剤及びオラパリブの投与を中止する
  • 17). 〈効能共通〉前記以外の副作用(甲状腺機能低下症、1型糖尿病を除く):①. 〈効能共通〉Grade2の副作用<甲状腺機能低下症・1型糖尿病を除く>又はGrade3の副作用<甲状腺機能低下症・1型糖尿病を除く>の場合:Grade1以下に回復するまで本剤を休薬する
  • ②. 〈効能共通〉Grade4の副作用<甲状腺機能低下症・1型糖尿病を除く>の場合:本剤の投与を中止する
  • GradeはNCI-CTCAE(Common Terminology Criteria for Adverse Events)v4.03に準じる
  • 7.2. 〈切除不能な局所進行の非小細胞肺癌における根治的化学放射線療法後の維持療法〉他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない
  • 7.3. 〈切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌〉併用する他の抗悪性腫瘍剤は、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し選択すること〔17.1.2参照〕
  • 7.4. 〈切除不能な肝細胞癌〉本剤の用法及び用量は「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、併用投与及び単独投与の有効性及び安全性を十分に理解した上で、選択すること〔17.1.4参照〕
  • 7.5. 〈進行・再発の子宮体癌〉カルボプラチン及びパクリタキセルとの併用において投与を開始すること
※ 実際に薬を使用する際は、医師から指示された服用方法や使用方法・回数などを優先して下さい。

イミフィンジ点滴静注500mgの使用上の注意

病気や症状に応じた注意喚起

  • 以下の病気・症状がみられる方は、添付文書の「使用上の注意」等を確認してください
    • 過敏症
    • 自己免疫疾患
    • 放射線肺臓炎
    • ベースラインのALTが基準値上限を超えている肝悪性腫瘍
    • ベースラインのASTが基準値上限を超えている肝悪性腫瘍
    • 間質性肺疾患
    • マイクロ波凝固療法の適応となる肝細胞癌
    • 肝動脈化学塞栓療法の適応となる肝細胞癌
    • 肝動脈塞栓療法の適応となる肝細胞癌
    • 局所療法の適応となる肝細胞癌
    • 経皮的エタノール注入療法の適応となる肝細胞癌
    • 放射線療法の適応となる肝細胞癌
    • 再発性自己免疫疾患
    • 慢性的自己免疫疾患
    • ラジオ波焼灼療法の適応となる肝細胞癌

患者の属性に応じた注意喚起

年齢や性別に応じた注意喚起

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イミフィンジ点滴静注500mgに関係する解説

分子標的薬(デュルバルマブ〔ヒト型抗ヒトPD-L1ヒトモノクローナル抗体〕)

  • イミフィンジ点滴静注500mgは、分子標的薬(デュルバルマブ〔ヒト型抗ヒトPD-L1ヒトモノクローナル抗体〕)に分類される。
  • 分子標的薬(デュルバルマブ〔ヒト型抗ヒトPD-L1ヒトモノクローナル抗体〕)とは、がん細胞が免疫細胞(リンパ球T細胞)による攻撃から逃れている仕組みに関与するPD-L1(programmed cell death ligand 1:プログラム細胞死リガンド1)という物質に結合し、T細胞による免疫応答を増強(T細胞を再活性化)することで抗腫瘍効果をあらわす薬。

分子標的薬(デュルバルマブ〔ヒト型抗ヒトPD-L1ヒトモノクローナル抗体〕)の代表的な商品名

  • イミフィンジ
分子標的薬(デュルバルマブ〔ヒト型抗ヒトPD-L1ヒトモノクローナル抗体〕)についての詳しい解説を見る