ジャカビ錠5mgの副作用
※ 副作用とは、医薬品を指示どおりに使用したにもかかわらず、患者に生じた好ましくない症状のことを指します。
人により副作用の発生傾向は異なります。記載されている副作用が必ず発生するものではありません。
また、全ての副作用が明らかになっているわけではありません。
主な副作用
白血球数減少、下痢、肺炎、敗血症、上咽頭炎、サイトメガロウイルス感染、BKウイルス感染、体重増加、高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、体液貯留
起こる可能性のある重大な副作用
骨髄抑制、血小板減少症、貧血、好中球減少症、重篤な感染症、重篤な感染症悪化、汎血球減少症、帯状疱疹、帯状疱疹悪化、尿路感染、尿路感染悪化、結核、結核悪化、出血、脳出血、頭蓋内出血、頭痛、悪心、嘔吐、胃腸出血、処置後出血、鼻出血、血尿、肝機能障害、AST上昇、ALT上昇、心不全、日和見感染、日和見感染悪化、進行性多巣性白質脳症、PML、意識障害、認知障害、麻痺症状、片麻痺、四肢麻痺、言語障害、間質性肺疾患
上記以外の副作用
低カルシウム血症、食欲減退、不眠症、浮動性めまい、末梢性ニューロパチー、錯感覚、動悸、高血圧、呼吸困難、咳嗽、ラ音、腹痛、便秘、腹部膨満、口内炎、鼓腸、上腹部痛、口内乾燥、口腔内潰瘍、消化不良、リパーゼ上昇、アミラーゼ上昇、γ-GTP増加、ALP増加、血中ビリルビン増加、挫傷、発疹、寝汗、筋痙縮、四肢痛、筋肉痛、関節痛、血中CK上昇、骨痛、背部痛、血中尿素増加、血中クレアチニン上昇、末梢性浮腫、無力症、発熱、疲労、APTT延長
ジャカビ錠5mgの用法・用量
- 〈骨髄線維症〉通常、成人には本剤を1日2回、12時間毎を目安に経口投与する
- 用量は、ルキソリチニブとして1回5mg~25mgの範囲とし、患者の状態により適宜増減する
- 〈真性多血症〉通常、成人にはルキソリチニブとして1回10mgを開始用量とし、1日2回、12時間毎を目安に経口投与する
- 患者の状態により適宜増減するが、1回25mg1日2回を超えないこと
- 〈造血幹細胞移植後の移植片対宿主病〉通常、成人及び12歳以上の小児にはルキソリチニブとして1回10mgを1日2回、12時間毎を目安に経口投与する
- 患者の状態により適宜減量する
- 通常、6歳以上12歳未満の小児にはルキソリチニブとして1回5mgを1日2回、12時間毎を目安に経口投与する
- 患者の状態により適宜減量する
- (用法及び用量に関連する注意)7.1. 〈骨髄線維症、真性多血症〉他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない
- 7.2. 〈骨髄線維症、真性多血症〉十分な効果が認められず、血球数から増量可能と判断できる場合は、1回の投与量を5mgずつ2週間以上の間隔をあけて増量することができる(ただし、本剤の初回投与後、4週間は増量しないこと)
- 7.3. 〈骨髄線維症〉本剤の投与開始にあたっては、血小板数に基づき次を参考に開始用量を決定すること
- 1). 〈骨髄線維症〉骨髄線維症で血小板数20万/mm3超:開始用量1回20mg1日2回
- 2). 〈骨髄線維症〉骨髄線維症で血小板数10万/mm3以上20万/mm3以下:開始用量1回15mg1日2回
- 〈骨髄線維症〉骨髄線維症で血小板数5万/mm3以上10万/mm3未満の患者に対する開始用量の情報は限られているため、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分理解した上で、本剤の投与の可否を慎重に検討すること
- 骨髄線維症で血小板数5万/mm3以上10万/mm3未満の患者に投与可能と判断する場合、1回5mg1日2回から投与を開始するとともに、観察を十分に行い、有害事象の発現に十分注意すること
- 血小板数5万/mm3未満の患者に対する投与は避けること
- 7.4. 〈骨髄線維症〉本剤の投与中に血小板数が減少した場合、次を参考に減量又は休薬を考慮すること
- 1). 〈骨髄線維症〉血小板数10万/mm3以上12.5万/mm3未満:1回あたりの用量25mg(1日2回)→1回あたりの用量20mg(1日2回)、1回あたりの用量20mg/15mg/10mg/5mg(1日2回)→用量変更なし
- 2). 〈骨髄線維症〉血小板数7.5万/mm3以上10万/mm3未満:1回あたりの用量25mg/20mg/15mg(1日2回)→1回あたりの用量10mg(1日2回)、1回あたりの用量10mg/5mg(1日2回)→用量変更なし
- 3). 〈骨髄線維症〉血小板数5万/mm3以上7.5万/mm3未満:1回あたりの用量25mg/20mg/15mg/10mg(1日2回)→1回あたりの用量5mg(1日2回)、1回あたりの用量5mg(1日2回)→用量変更なし
- 4). 〈骨髄線維症〉血小板数5万/mm3未満:休薬(なお、血小板数が休薬前の数値以上に回復した場合には、1回5mg1日2回から投与を再開できる、ただし、患者の状態をより慎重に観察し、有害事象の発現に十分注意すること)
- 7.5. 〈骨髄線維症〉本剤の投与中に好中球数が500/mm3未満に減少した場合には休薬すること(なお、好中球数が休薬前の数値以上に回復した場合には、1回5mg1日2回から投与を再開できる、ただし、患者の状態をより慎重に観察し、有害事象の発現に十分注意すること)
- 7.6. 〈真性多血症〉真性多血症で血小板数5万/mm3以上10万/mm3未満の患者における開始用量の情報は得られていないため、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分理解した上で、本剤の投与の可否を慎重に検討すること
- 真性多血症で血小板数5万/mm3以上10万/mm3未満の患者に投与可能と判断する場合、低用量から投与を開始するとともに、観察を十分に行い、有害事象の発現に十分注意すること
- 血小板数5万/mm3未満の患者に対する投与は避けること
- 7.7. 〈真性多血症〉本剤の投与中に血小板数又はヘモグロビンが減少した場合、次を参考に減量又は休薬を考慮すること
- 1). 〈真性多血症〉血小板数5万/mm3以上10万/mm3未満:減量(減量幅は、1回の投与量として5mgとする)
- 2). 〈真性多血症〉血小板数5万/mm3未満:休薬(なお、血小板数が休薬前の数値以上に回復した場合には、1回5mg1日2回から投与を再開できる、ただし、患者の状態をより慎重に観察し、有害事象の発現に十分注意すること)
- 3). 〈真性多血症〉ヘモグロビン8g/dL以上12g/dL未満:減量(減量幅は、1回の投与量として5mgとする)
- 4). 〈真性多血症〉ヘモグロビン8g/dL未満:休薬(なお、ヘモグロビンが休薬前の数値以上に回復した場合には、1回5mg1日2回から投与を再開できる、ただし、患者の状態をより慎重に観察し、有害事象の発現に十分注意すること)
- 7.8. 〈真性多血症〉本剤の投与中に好中球数1000/mm3未満に減少した場合には休薬すること(なお、好中球数が休薬前の数値以上に回復した場合には、1回5mg1日2回から投与を再開できる、ただし、患者の状態をより慎重に観察し、有害事象の発現に十分注意すること)
- 7.9. 〈造血幹細胞移植後の移植片対宿主病〉副作用により本剤を休薬、減量する場合は、次の基準を考慮すること[1段階減量の基準]1)投与量1回10mg1日2回:1回5mg1日2回に減量、2)投与量1回5mg1日2回:1回5mg1日1回に減量、3)投与量1回5mg1日1回:休薬〔9.1.4参照〕
- 1). 〈造血幹細胞移植後の移植片対宿主病〉血小板数:①. 〈造血幹細胞移植後の移植片対宿主病〉血小板数1.5万/mm3以上2万/mm3未満:1段階減量する(減量後7日以内に2万/mm3以上に回復した場合は、減量前の用量を再開してもよい、減量後7日を過ぎても2万/mm3以上に回復しない場合は、1段階減量を維持する)
- ②. 〈造血幹細胞移植後の移植片対宿主病〉血小板数1.5万/mm3未満:2万/mm3以上になるまで休薬し、休薬前の用量(休薬前に当該事象により既に1段階減量している場合は、減量前の用量とする)から1段階減量して投与を再開する
- 2). 〈造血幹細胞移植後の移植片対宿主病〉好中球数:①. 〈造血幹細胞移植後の移植片対宿主病〉好中球数500/mm3以上750/mm3未満:1段階減量する(1000/mm3超に回復した場合は、減量前の用量を再開する)
- ②. 〈造血幹細胞移植後の移植片対宿主病〉好中球数500/mm3未満:500/mm3を超えるまで休薬し、休薬前の用量(休薬前に当該事象により既に1段階減量している場合は、減量前の用量とする)から1段階減量して投与を再開する(1000/mm3超に回復した場合は、休薬前の用量(休薬前に当該事象により既に1段階減量している場合は、減量前の用量とする)を再開してもよい)
- 3). 〈造血幹細胞移植後の移植片対宿主病〉総ビリルビン上昇:移植片対宿主病に伴う肝病変を有さない場合:①. 〈造血幹細胞移植後の移植片対宿主病〉総ビリルビン3×ULN超・5×ULN以下:3×ULN以下になるまで、1段階減量する
- ②. 〈造血幹細胞移植後の移植片対宿主病〉総ビリルビン5×ULN超・10×ULN以下:3×ULN以下になるまで最長14日間休薬する(14日以内に3×ULN以下に回復した場合は、休薬前の用量(休薬前に当該事象により既に1段階減量している場合は、減量前の用量とする)で投与を再開してもよい、14日を過ぎても3×ULN以下に回復しない場合は、休薬前の用量(休薬前に当該事象により既に1段階減量している場合は、減量前の用量とする)から1段階減量して投与を再開する)
- ③. 〈造血幹細胞移植後の移植片対宿主病〉総ビリルビン10×ULN超:3×ULN以下になるまで休薬し、休薬前の用量(休薬前に当該事象により既に1段階減量している場合は、減量前の用量とする)から1段階減量して投与を再開する
- 4). 〈造血幹細胞移植後の移植片対宿主病〉総ビリルビン上昇:移植片対宿主病に伴う肝病変を有する場合で総ビリルビン3×ULN超:3×ULN以下になるまで、1段階減量を継続する
- ULN:基準値上限
- 7.10. 〈造血幹細胞移植後の移植片対宿主病〉治療効果が認められた場合は本剤の漸減を検討すること(本剤の漸減はステロイド投与中止後に2カ月ごとに1段階を目安とし副作用により減量する場合の1段階減量と同じ減量幅とすること)、なお、本剤の漸減中に症状が再発した場合は本剤の漸増等の適切な対応を行うこと
- 7.11. 〈造血幹細胞移植後の移植片対宿主病〉錠剤と液剤の生物学的同等性は示されていないため、錠剤と液剤の切替えを可能な限り避け、やむを得ず切り替える場合には、患者の状態を慎重に観察すること
※ 実際に薬を使用する際は、医師から指示された服用方法や使用方法・回数などを優先して下さい。
※ 薬は飲み合わせによって身体に悪い影響を及ぼすことがあります。 飲み合わせに関して気になることがあれば、担当の医師や薬剤師に相談してみましょう。
薬剤名 |
影響 |
CYP3A4活性を強力に阻害する薬剤 |
本剤の血中濃度が上昇 |
イトラコナゾール |
本剤の血中濃度が上昇 |
リトナビル |
本剤の血中濃度が上昇 |
クラリスロマイシン |
本剤の血中濃度が上昇 |
CYP3A4及びCYP2C9を阻害する薬剤 |
本剤の血中濃度が上昇 |
フルコナゾール |
本剤の血中濃度が上昇 |
薬物代謝酵素<CYP3A4>を阻害する薬剤 |
本剤の血中濃度が上昇 |
エリスロマイシン |
本剤の血中濃度が上昇 |
シプロフロキサシン |
本剤の血中濃度が上昇 |
アタザナビル |
本剤の血中濃度が上昇 |
ジルチアゼム |
本剤の血中濃度が上昇 |
シメチジン |
本剤の血中濃度が上昇 |
肝薬物代謝酵素<CYP3A4>を誘導する薬剤 |
本剤の血中濃度が低下し本剤の有効性が減弱 |
リファンピシン類 |
本剤の血中濃度が低下し本剤の有効性が減弱 |
フェニトイン |
本剤の血中濃度が低下し本剤の有効性が減弱 |