ちぇでぃあっくひがししょうこうぐん
チェディアック・東症候群
部分的な白皮症が見られ、先天的に免疫力が低い状態であり、生まれた直後から感染症をくり返す、非常に稀な遺伝性の病気
5人の医師がチェック 22回の改訂 最終更新: 2022.04.15

チェディアック・東症候群の基礎知識

POINT チェディアック・東症候群とは

生まれたときから免疫力が低い病気です。免疫力の低さのために感染症を繰り返します。白板症(身体の皮膚が白くなること)や知的障害、けいれん発作が現れます。この病気は遺伝病ですが、非常にまれです。診断のためには遺伝子検査が必要です。感染から身体を守ってくれる好中球を増やす薬(コロニー刺激因子)を使うことがあります。同種造形幹細胞移植が治療として有効なので行われることがあります。

チェディアック・東症候群について

  • 先天的に免疫力が低い状態であり、生まれた直後から感染症をくり返す、遺伝性の病気
    • 常染色体劣性遺伝という形式で遺伝する(CHS1/LYSTi遺伝子異常による)
    • 好中球の数と機能が低下することで、免疫力が不十分となる
  • 部分的白皮症
  • 新生児期から重い感染症を繰り返す
    • 細菌真菌感染を繰り返すだけでなく、ウイルス感染も重症化しやすい

チェディアック・東症候群の症状

  • 細菌黄色ブドウ球菌が多い)に繰り返し感染する
  • EBウイルス慢性的に感染することもある
    • 血液貪食症候群を起こすこともある
  • 感染以外の症状
    • 部分的に皮膚が白くなる(白皮症
    • 乳幼児期を過ぎると、知能障害やけいれん発作などの神経症状が進む

チェディアック・東症候群の検査・診断

  • 血液検査
    • 好中球の数や状態を検査する

チェディアック・東症候群の治療法

  • 感染が起こったら抗菌薬を使う
  • 場合によっては予防的に抗菌薬を飲む
  • 同種造血幹細胞移植
    • 現時点では免疫力に関して唯一の治癒を望める治療法
    • ただし神経症状の進行を止めることは難しい
  • 感染症悪性リンパ腫などを合併することが多く、経過は不良

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