しょくどうりょうせいしゅよう
食道良性腫瘍
食道にできた良性の腫瘍の総称
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最終更新: 2018.08.28
食道良性腫瘍の基礎知識
POINT 食道良性腫瘍とは
食道にできた良性腫瘍の総称です。良性腫瘍なのでがんではありません。いくつか種類があり、平滑筋腫やGIST(消化管間質腫瘍)などが多いです。腫瘍が小さい場合には無症状ですが、大きくなると食べ物のつかえ感や胸焼け、胸痛などを感じるようになります。問診や内視鏡検査(上部消化管検査)などで診断されます。良性腫瘍と区別が必要なのは食道がんです。 腫瘍の一部をとってきて顕微鏡による検査で判断されます。小さな場合は経過観察することも可能ですが、大きくなると症状を改善するために治療が検討され、手術や内視鏡検査などで行います。食事のつかえ感や胸焼けなどがある場合、その原因として食道良性腫瘍が原因として考えられるので、消化器内科を受診してください。
食道良性腫瘍について
- 食道にできた
良性 の腫瘍 の総称平滑筋 腫が最多- その他に、のう腫、食道乳頭腫、GISTなど
- 健診の際に偶然に発見されることが多い
食道良性腫瘍の症状
腫瘍 が小さい場合、自覚症状 はないことが多い- 腫瘍が大きくなると以下の症状が起こる
- 喉の奥がつかえている感じがする
- 食べ物を飲み込んだ時にのどを通りにくく感じる
- 胸焼け
- 胸痛
- まれに起こる症状
潰瘍 - 出血
食道良性腫瘍の検査・診断
問診 :症状 の有無を調べる上部消化管造影検査 :食道の状態を調べる胃カメラ (上部消化管内視鏡検査 ):食道の状態を調べる超音波内視鏡検査 :食道の状態を調べる細胞診 :食道にできた腫瘍 が何かを調べる- 組織を針で採取して検査する
- 除外診断が必要となることが多い疾患
- 食道がん:変化のある部位を採取して顕微鏡で詳しく調べる
食道良性腫瘍の治療法
- 小さい
腫瘍 の場合の治療経過観察 をする- 増大傾向があれば治療を検討する
- 大きい腫瘍や増大傾向がある腫瘍の治療
内視鏡 治療- EMR(内視鏡的粘膜切除術)
- ESD(内視鏡的粘膜剥離術)
- 手術
- 大きい物や
症状 があって内視鏡的な切除が難しいものが対象 悪性腫瘍 の疑いが強い場合などは、食道がんを想定して手術を行う
- 大きい物や