ぜんていしんけいえん
前庭神経炎
突然、回転性のめまいが生じる病気の一つで、周囲がぐるぐると回って見える。平衡感覚を脳に伝える前庭神経の炎症が原因
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最終更新: 2022.07.06
前庭神経炎の基礎知識
POINT 前庭神経炎とは
前庭神経(耳の奥にある平衡感覚を担当する神経)のウイルス感染などによる炎症です。ぐるぐる回るような、回転性めまいがおきます。主な症状は回転性めまいで、吐き気や嘔吐を伴うこともあります。大きな回転性めまいの後、身体を動かした時や歩いた時のふらつきが持続します。耳鳴りや難聴、手足の麻痺や、呂律不良(ろれつが回らない)といった症状は起きません。診断のために、問診や眼振検査(眼の動きの検査)、聴力検査などで行います。安静にすることが治療になり、症状に応じて、めまいや吐き気を止める点滴や内服薬を使用します。炎症を抑える目的でステロイド薬を使用することがあります。2-3週間で症状は徐々に改善しますが、なかには数年たっても、歩く時などにふらつきが続く人もいます。一般内科や耳鼻咽喉科で診療を受けられます。
前庭神経炎について
- 突然、回転性のめまいが生じる病気の一つ
- 周囲がぐるぐると回って見える
- 耳にある
前庭 神経(平衡感覚を司る神経)の炎症 がめまいの原因- 炎症の原因は
ウイルス 感染とする説が有力である - めまいが
発症 する前に、かぜのような症状が起こる場合が多い
- 炎症の原因は
前庭神経炎の症状
- 主な症状は激しい回転性のめまい
- 突発的にめまいが起こり、1週間程度続く
- 吐き気、嘔吐を伴うことも多い
- 耳鳴りや難聴は起こらない
前庭神経炎の検査・診断
- 症状の
問診 とめまいの状態を診察することで診断される- 前庭神経炎を
発症 する数日から2週間前に、かぜなどの上気道 の感染症 にかかっていることが多い - 前庭神経炎を診断する簡便で正確な検査はない
- 前庭神経炎を
平衡機能検査 - めまい
発作 時の眼振 (眼の左右の動き)や、温度刺激(耳に冷水またはお湯を注入する)によって生じる眼振を確認する
- めまい
前庭神経炎の治療法
- 2-3週間で自然に治る事が多いが、数年たってもふらつきが残る人もいる
- 症状をやわらげる薬を使うことがある
- 吐き気止め
ステロイド薬 :炎症 を抑える- ベンゾジアゼピン系の
抗不安薬 :鎮静作用により、めまい症状を抑える