じゅうかくしゅよう
縦隔腫瘍
縦隔内の臓器(心臓、大血管、気管、食道、胸腺、リンパ節、神経)に発生する腫瘍の総称
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最終更新: 2017.12.06
縦隔腫瘍の基礎知識
POINT 縦隔腫瘍とは
左右の肺の間に縦隔という部位があります。縦隔のうちには心臓・大動脈・胸腺・リンパ節・食道・気管・神経などが含まれていますが、そのいずれかに腫瘍が生じたものが縦隔腫瘍になります。縦隔腫瘍に多いのが、胸腺腫・神経原性腫瘍・奇形腫になります。主な症状は咳・息苦しさ・胸痛・飲み込みにくさ・声がれなどになります。 診断には画像検査(CT検査やMRI検査など)や血液検査を用いますが、病変の組織を採取して顕微鏡で見ることで診断が確定します。治療は原則として手術で切除することになりますが、腫瘍のタイプによっては化学療法や放射線療法を行います。縦隔腫瘍が心配な人や治療したい人は、呼吸器外科を受診して下さい。
縦隔腫瘍について
縦隔腫瘍の症状
- 初期には無
症状 のことが多い - 場合によっては以下のような症状が起こる
- 咳、息苦しさ:
腫瘍 が気道を圧迫 - 飲み込みにくさ、胸のつかえ感:腫瘍が食道を圧迫
- 胸の痛み:胸壁に浸潤
- 神経の障害:かすれ声(反回神経麻痺)、
まぶた が上がりづらい(ホルネル症候群)
- 咳、息苦しさ:
縦隔腫瘍の検査・診断
- 画像検査
胸部レントゲン (X線 )検査胸部CT検査 胸部MRI 検査
- 血液検査
腫瘍マーカー やホルモン などを確認
CT ガイド下生検 :放射線を使いながら、身体の外から細い針を刺して病変 の組織を採ってくる- 採取した組織に対して顕微鏡検査を行う
- 特殊な染色を用いて組織を見やすくする
- 手術で
腫瘍 が全て取りきれそうならば、CTガイド下生検を施行せずに、いきなり手術することも多い
縦隔腫瘍の治療法
- 原則として手術し
腫瘍 を切除する- 悪性リンパ腫が原因の場合は
生検 のみで手術は行わない
- 悪性リンパ腫が原因の場合は
放射線療法 化学療法 (抗がん剤 )