あきゅうせいこうかせいぜんのうえん
亜急性硬化性全脳炎
はしか(麻疹)に感染してから3−10年後に脳の炎症が起こる病気。発症すると数ヶ月から数年で神経症状が進行し、死に至ることが多い
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最終更新: 2022.02.21
亜急性硬化性全脳炎の基礎知識
POINT 亜急性硬化性全脳炎とは
麻疹(はしか)に感染してからしばらく(たいてい数年くらい)たってから脳に起こる炎症のことです。麻疹に感染した数万人に1人に起こると言われています。主な症状は、知的障害・性格の変化・歩行の異常・飲み込み困難などですが、進行すると昏睡し自発的に動けなくなります。 脳脊髄液を調べて診断します。他の病気が隠れていないかを調べるために、画像検査(頭部MRI検査)や脳波検査を行うこともあります。治療はインターフェロン療法や抗ウイルス薬の投与が行われますがあまり有効ではありません。亜急性硬化性全脳炎にならないためには麻疹にかからないようにすることが大切です。そのために麻疹ワクチンを決められた時期に打つようにして下さい。亜急性硬化性全脳炎が心配な人や治療したい人は、脳神経内科・小児科・感染症内科を受診して下さい。
亜急性硬化性全脳炎について
亜急性硬化性全脳炎の症状
- 初期に見られる
症状 (発症 から数か月程度)- 軽度の
知的障害 - 性格の変化
- 脱力
発作 (ミオクローヌス てんかん) - 歩行異常
- 軽度の
- 上記の症状が進行するとともに、
不随意運動 や幻覚、妄想などが現れる - その後、
意識障害 が強くなり、昏睡 状態となり死に至る - 経過の順に状態を4段階にまとめている
- 1期
- 集中力の低下
- 学業成績低下
- 記憶力低下
- 性格変化
- 言語の退行 など
- 2期
- ミオクローヌス発作や失立発作、大発作などのさまざまな痙攣
- 知的障害の進行
- 歩行障害
- 嚥下障害 など
- 3期
- 知的障害のさらなる進行
- 歩行困難
- 摂食不能
- 体温の不規則な上昇
- 唾液分泌の亢進
- 発汗異常 など
- 4期
- 意識レベルの低下
- 筋緊張の著明な亢進(筋肉が硬く動かなくなる)
- 自発運動の消失
- 1期
- 麻疹ワクチンの普及によって発病数は減っている