はらだびょう(ふぉーくと・こやなぎ・はらだびょう)
原田病(フォークト・小柳・原田病)
免疫反応の異常でぶどう膜炎が起こり、両眼にまぶしさや痛み、見えにくさを感じる
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最終更新: 2020.06.07
原田病(フォークト・小柳・原田病)の基礎知識
POINT 原田病(フォークト・小柳・原田病)とは
自分の身体を守るための免疫が不適切に自分を攻撃してしまう、自己免疫疾患の一つです。頭痛、頭皮のぴりぴり感、耳鳴り、耳が遠くなるなどの症状が出た後、しばらくして急にかすんだように見づらくなる人が多いです。数か月たつと、肌の一部が白くなったり、白髪になったりする人もいます。全身の病気のため、治療は点滴や内服でステロイドの全身投与を行います。それに加え目薬でステロイドを使います。多くの人は後遺症も少なく治ります。しかし、炎症が強かったり、発見が遅れたりすると見えにくさが残ることが多いため、早めの眼科受診や治療が重要です。
原田病(フォークト・小柳・原田病)について
原田病(フォークト・小柳・原田病)の症状
- 通常両眼に症状が出やすい
- 眼に現れる症状
- まぶしい
- 眼の奥のほうが痛い
- 物が見えにくい
- 眼以外の症状(眼より先に現れることもある)
- 発熱
- のどの痛み
- 耳鳴り
- 難聴
- めまい
- 頭痛、頭皮がピリピリするなどの違和感
- 皮膚の色素の消失
- 毛髪やまつ毛、まゆげが白くなる
- 毛が抜ける
- 頭痛 など
原田病(フォークト・小柳・原田病)の検査・診断
眼底検査 :目の中の状態を調べる(炎症 によって網膜 が剥離している様子が見えることがある)- 網膜剥離は炎症が改善すると元に戻ることも多い
- 蛍光
眼底 造影 検査:目の中の血管の状態を調べる 髄液検査 :腰椎穿刺 を用いて、炎症の有無を調べる聴力検査 :聴力の低下の有無を調べる
原田病(フォークト・小柳・原田病)の治療法
- 主な治療
ステロイド薬 の大量使用(ステロイドパルス 療法)- ステロイド薬の点眼
- 散瞳薬の点眼
- 長期的な経過
- 治療が遅れると
炎症 が慢性化しやすい - 早めの眼科受診が必要
- 多くの場合、
発症 後2か月くらいで回復期に入る - 回復後、
眼底 は色素が抜けた状態になる - 色素細胞の損傷によって皮膚や頭髪、まゆ毛の一部が白くなることもある
- 眼の炎症は再発することもあるので注意が必要
- 治療が遅れると