じんけっかく
腎結核
肺に感染した結核菌が、腎臓に移動して感染する病気。放置すると尿の流れが悪くなったり、膀胱炎を繰り返したりすることがある
6人の医師がチェック 82回の改訂 最終更新: 2022.02.16

腎結核の基礎知識

POINT 腎結核とは

結核菌が腎臓で感染を起こした病気です。主な症状は、頻尿・腰の痛み・身体のだるさ・食欲不振などです。診断のために画像検査(超音波検査やCT検査など)や、細菌学的検査・血液検査などが行われます。治療には抗結核薬が用いられます。腎結核の人の治療は、腎臓内科・泌尿器科・感染症内科などで行われます。

腎結核について

  • 肺に感染した結核菌が、腎臓に移動して感染する病気
    • 血液中に結核菌が侵入して腎臓に至るパターンが多いと考えられている 
    • そのまま放置すると尿の流れが悪くなったり、膀胱炎を繰り返したりすることがある
  • 結核にかかっている人は10万人あたり18.2人
  • 腎臓に感染するそもそもの原因となる肺結核は、たいていの場合空気感染(空気の流れに乗って人から人へ感染)する
  • 一般的な環境下では、患者から出た尿に感染力はない

腎結核の症状

  • トイレが近い
  • 尿をするときに痛い
  • 排尿の後も尿を出し切っていない感じがする
  • 腰の痛み
  • だるい、疲れやすい
  • 体重が極端に減る
  • 食欲がない
  • 微熱が続く
  • 寝汗を大量にかく

腎結核の検査・診断

  • 細菌検査:尿や痰を採取して、結核菌がないか調べる
  • 腹部超音波検査:腎臓の大きさや形を調べる
  • 腹部CT検査:腎臓の大きさや形を調べる
  • 膀胱尿道造影検査:尿の通り道に異常がないか調べる

腎結核の治療法

  • 主な治療法
    • 安静
    • 結核薬(通常3種類以上を同時に使う)を飲む
    • 定期的な健康診断
  • 予防、再発予防方法
    • BCG予防接種(結核の感染を防ぐ)
  • 長期的な経過
    • 薬による治療期間は、6-9か月が1つのめどとなる

腎結核のタグ

腎結核に関わるからだの部位