あれるぎーせいけつまくえん(しゅんきかたる)
アレルギー性結膜炎(春季カタル)
目の結膜でアレルギー反応が生じて、炎症の起こる病気
11人の医師がチェック 128回の改訂 最終更新: 2018.07.22

Beta アレルギー性結膜炎(春季カタル)のQ&A

    コンタクトレンズを使用する際に何を気をつけたらよいでしょうか

    アレルギー性結膜炎になると目からの分泌物が多くなります。コンタクトレンズを着用していると、分泌物が付着し、汚れることによってさらにアレルギー性結膜炎が悪化するという悪循環が起こります。そのためアレルギー性結膜炎になった場合は、コンタクトレンズを清潔に保つよう適切なケアをする必要があります。

    以下にコンタクトを使用する方の注意点を列挙します。

    • アレルギー性結膜炎になっている場合は、コンタクトレンズの装着を控える

    • 1日使い捨てのコンタクトを使用する

    • 1日以上使用するコンタクトの場合は、こまめに洗浄する

    • こすり洗いに加えて、タンパク質を取り除くための除去剤を使用することも重要

    • こすり洗いをしない付け置きのタイプの洗浄液の使用を避ける(汚れが落ちづらい可能性があるため)

    • 点眼薬を入れる場合は、防腐剤(塩化ベンザルコニウムやクロロブタノール、ホウ酸など)が入っていないものを選ぶ

    • 点眼薬は、涙に近い成分を選択する

    • 防腐剤が入っている点眼薬は、コンタクトを外してから使用するようにして、点眼してから10分以上経過してからコンタクトを着用するようにする

    また、コンタクトレンズの種類に合わせてケアを注意する必要があります。目への酸素透過性の高いハードレンズやソフトレンズは汚れが付きやすい傾向にあるので、毎日しっかりと洗浄をすることが大切です。 レンズを洗うケア用品は、汚れ落ちが良いもの悪いものがありますので、不明な点は眼科の医師の方にご相談いただくことが良いかと思います。また、ソフトレンズの消毒方法として熱による煮沸消毒があり、実際にされている方がいますが、レンズの変形や劣化が起きやすくなります。角膜を傷つけないためにも、アレルギー性結膜炎を悪化させないためにも洗浄液による消毒を行うことが良いでしょう。

    アレルギー性結膜炎になった場合は、コンタクトレンズの着用を控えるかレンズを清潔に保つことが大切になります。症状が良くならない場合やレンズ着用時に違和感がある場合は、レンズによって対応が変わるので、一度眼科を受診するようにして下さい。

    アレルギー性結膜炎について教えて下さい。

    アレルギー性結膜疾患は 「I型アレルギーが関係する結膜の炎症性疾患で、何らかの症状があるもの」 と定義されています。

    アレルギー体質である方で、結膜の炎症性変化と瘙痒感、眼脂、流涙などの何らかの自覚症状がある場合のみアレルギー性結膜疾患と診断しています。

    アレルギー性結膜炎の種類について教えて下さい。

    アレルギー性結膜炎のうち、症状の発現が季節性のものを季節性アレルギー性結膜炎、花粉によって惹き起こされるものは花粉性結膜炎とも呼ばれます。

    季節あるいは気候の変化により悪化したり改善したりするもの、症状の発現が通年性のものを通年性アレルギー性結膜炎と呼びます。

    アレルギー性結膜炎の症状について教えて下さい。

    一番の自覚症状としては痒みがあげられます。他には結膜乳頭(結膜の一部が炎症によって隆起し、ぶつぶつとした状態)による異物感、眼脂の増加がみられることも多いです。

    診察によってわかる症状としては、白目の球結膜の充血、膨れ上がるようなむくみのほか、結膜浮腫を起こすこともあります。血管やリンパ管の循環が悪くなることで眼瞼結膜(まぶたの裏側部分)の腫脹を認め、まぶたが腫れることもあります。

    アレルギー性結膜炎は人にうつる病気ですか。

    うつりません。

    感染性のものではなく、Ⅰ型アレルギーが関与する結膜の炎症です。集団感染の可能性もないので登校、勤務を控える必要はありません。しかし、アレルギー性結膜炎ではなく、ウイルス性や細菌性結膜炎の場合は感染のリスクがあるため、本当にアレルギー性結膜炎かどうか、注意が必要です。

    アレルギー性結膜炎であっても、日常生活におけるQOL(生活の質)や仕事の効率の低下が挙げられているので、しっかりとした予防、治療が必要になります。

    アレルギー性結膜炎の診断は、どのようにするのですか。

    季節性アレルギー性結膜炎は、毎年決まった季節に主に眼のかゆみが出現し、流涙、充血、異物感などの症状もでます。結膜充血、結膜浮腫、結膜濾胞(まぶたの裏の結膜に認められる小さなぶつぶつとしたもの。前述の結膜乳頭とは異なるもの)が 認められることによって診断されます。

    大部分が花粉による花粉性結膜炎なので、鼻炎症状の合併が 65-70%と高い割合でみられます。

    一方、通年性アレルギー性結膜炎は多季節性、もしくはほぼ1年を通じて上記の季節性アレルギー性結膜炎と同じような症状が出現します。症状が長くなる原因としてはハウスダストやダニが多いと言われています。

    アレルギー性結膜炎の他の検査方法について教えて下さい。

    結膜、あるいは全身におけるI型アレルギー反応を証明することです。

    結膜におけるI型アレルギー反応の存在を証明する臨床検査法としては、結膜における好酸球の同定法、点眼誘発試験、涙液中総 IgE 抗体測定があります。

    これらは眼をこすって検体を採取する痛みを伴う検査であり、結果が出るまで数日時間がかかることから、全例で行ってはいません。

    アレルギー性結膜炎の治療について教えて下さい。

    アレルギー性結膜炎の治療は薬物治療が中心となります。

    まずはアレルギー性結膜炎治療の基本である抗アレルギー点眼薬を使用します。抗アレルギー点眼薬だけでは効果が十分でない場合は、経過をみながら点眼薬の種類変更やステロイド点眼薬の併用を行います。

    アレルギー性結膜炎の予防法について教えて下さい。

    まず、原因を避けることが必要です。

    通年性の原因を除去するためには、室内の生活環境を年間を通し、整えることが大切です。

    また、ヒョウヒダニが原因となることが良くありますが、虫体の破片や排泄物に原因があります。ダニを殺したり、増殖の抑制、排泄物を除去するなどの対策が必要です。常に室内を清潔にし、部屋の室温を20°C以下、相対湿度 50%に保ち、通気をよくするといいといわれております。また、寝具類は晴れた日に日干しを行い、その後、電気掃除機でダニを除去します。布団乾燥機使用後も電気掃除機で除去する必要があります。

    アレルギー性結膜炎の他の予防法について教えて下さい。

    空気清浄機の使用も推奨されています。ダニの死骸や排泄物は5mm以上であり、家庭用空気清浄機に用いられている微細線維や静電気フィルターでほとんど除去できると言われています。

    花粉の回避、除去は花粉飛散時期を中心に行い、患者自身の行動が花粉により妨げられないような対策が必要となります。

    屋外花粉症対策としてはまず、花粉症の原因植物の花粉飛散時期を知っておくと、対策がしやすくなります。最近では花粉飛散量、飛散開始日、毎日の飛散予測などの情報はインターネットで入手できます。

    また、花粉飛散時期に花粉の影響から結膜や鼻粘膜を保護するために、メガネやマスクの使用が薦められています。コンタクトレンズを使用している方は、花粉飛散時期には可能な限りコンタクトレンズをつけるのを止め、メガネに切り替えることで眼の表面につく花粉を回避することができます。