ゆーいんぐにくしゅ
ユーイング肉腫
骨にできる悪性腫瘍(がん)。10代の男性に多く見られる。子供の骨にできる腫瘍では、骨肉腫の次に多い。
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最終更新: 2022.03.16
ユーイング肉腫の基礎知識
POINT ユーイング肉腫とは
骨にできる悪性腫瘍の一つです。10代の男性に多いことが知られています。子どもの骨にできる悪性腫瘍では骨肉腫に次いで2番目に多く、腫瘍がよくできる場所は大腿骨(太ももの骨)、骨盤、脊椎(背骨)です。肉腫ができた部分に痛みや腫れが現れ、発熱が起こることもあります。レントゲン検査や、CT検査、MRI検査、骨シンチグラフィなどによって診断が行われ、診断を確定するには病理検査(腫瘍の部分を一部取り出して顕微鏡でみる検査)が行われます。手術や抗がん剤、放射線を使って治療し、抗がん剤の効果が高いことが知られています。ユーイング肉腫の診療は小児科と整形外科が協力して行います。
ユーイング肉腫について
- 主として小児や若年者の骨に発生する
悪性腫瘍 - 10代に起こることが多い
- 小児に発生する骨の悪性腫瘍では骨肉腫に次いで2番目に多い
- ユーイング肉腫は骨性と骨外性にわけられる
- 骨性:骨にできる場合
- よくできる部位は大腿骨、骨盤、
脊椎
- よくできる部位は大腿骨、骨盤、
- 骨外性:骨以外の場所にできる場合
- 成人の場合に骨外性は多い
- よくできる部位は、お腹の中が多い
- 骨性:骨にできる場合
- 発見された時には既に
転移 があることも多い - 肺に転移を起こしやすい
ユーイング肉腫の症状
肉腫 がある部分の痛みや腫れ- 発熱や貧血が起こることもある
- 肉腫ができる場所によって様々な
症状 が出ることがある
ユーイング肉腫の検査・診断
- 画像検査:
腫瘍 の大きさや位置、広がりなどを調べるレントゲン 検査CT 検査MRI 検査骨シンチグラフィ PET検査
骨髄 検査:骨髄を一部採取して顕微鏡で検査する- 病理検査:腫瘍の組織を取り出して、顕微鏡で検査する
ユーイング肉腫の治療法
- 手術
- 腕や脚に
肉腫 ができた場合、腕や脚を温存する手術が行われる- 場合によっては、腕や脚を切断せざるを得ない場合もある
脊椎 や骨盤など、取り除くことが難しい場所においては、手術ができないこともある
- 腕や脚に
化学療法 - 複数の
抗がん剤 を使って治療を行う - 手術で
腫瘍 が取りきれても、化学療法を行わなければ再発してしまうので、化学療法を行うことは必須 - 長期間行われる
- 化学療法の効果は比較的高く、長期生存も見込める
- 複数の
放射線療法 - 手術と化学療法に加えて行う場合もある
- 手術の前に行うか、手術の後に行うか、どのくらいの広さ、強さで行うかは、施設によって変わる
5年生存率 は小児の場合、遠隔転移 を伴わなければ50%程度、成人のデータは少ないが一般的に小児より悪い
ユーイング肉腫が含まれる病気
ユーイング肉腫のタグ
ユーイング肉腫に関わるからだの部位


