きょうかいせいぱーそなりてぃしょうがい
境界性パーソナリティ障害
感情や対人関係が極端に不安定な状態で、社会生活に問題が起こってしまう状態
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最終更新: 2019.03.06
境界性パーソナリティ障害の基礎知識
POINT 境界性パーソナリティ障害とは
感情や対人関係が極端に不安定な状態で、社会生活に問題が起こってしまう状態のことです。「見捨てられることを恐れて異常な執着をみせる」、「虚しさや幸せが不足している感じがする」、「感情の起伏が激しい」などが主な症状です(具体的な症状は下記参照)。特別な検査はなく、自覚症状や周りの人からの話によって診断が行われ、統合失調症や双極性障害との区別が必要です。有効な薬はありませんが、根気強いカウンセリングが症状の改善につながる可能性があります。境界性パーソナリティ障害が心配な人やその家族は精神科を受診してください。
境界性パーソナリティ障害について
境界性パーソナリティ障害の症状
- 主な症状の例
- 見捨てられることに対して強い不安を持っており、それを回避するように異常な執着をみせる
- つねに虚しさや幸せが不足している感じがしている
- 人に対する対応が非常に不安定で、同じ人に対してでもコロコロと態度が変わる
- 感情をコントロールできず、周囲がついてこられないほどの感情の起伏がある
- 自分は一体何ものなのだろう、何で生きているのだろうと考えている
- 衝動的に自分を傷つけたり、自殺のそぶりを見せる
- 自己破壊的な行為(アルコール、性交、薬物、過食、万引きなど)をする
境界性パーソナリティ障害の検査・診断
境界性パーソナリティ障害の治療法
- 主な治療
- 治療で最も大切なのは、根気強くカウンセリングを受けたり、少しずつ日々の生活の中で行動を変えていく努力をすること(行動療法)
- 症状として、元気がない、落ち込んでしまう(
抑うつ 状態)、不安、イライラしてしまうなどが強ければ、抗不安薬 、抗うつ薬などを使用する - 境界性パーソナリティ障害自体に対する薬物療法の有効性に関する根拠は確立されていない
- 症状(攻撃性など)に対する薬物療法の有効性はある程度示されている
- 年齢を重ねるごとに症状が落ち着いていくことが多い