◆若い頃の運動能力と心血管疾患との関連性を検証
今回の研究では、アメリカ人4,872人を対象に18歳から30歳の時点で運動への耐久性を測定し、その7年後にも再び耐久性を測定し、さらに数十年にわたって追跡することで、心血管系疾患による死亡率との関連性を検証しました。
◆運動耐久力が1分間減るごとに死亡率が21%増加
以下の結果が得られました。
包括的に調整すると、ベースラインの運動テスト時間が1分増えると、死亡のハザードが15%(ハザード比0.85、95%信頼区間0.80-0.91、p<0.001)、心血管疾患のハザードが12%低くなった(ハザード比0.88、95%信頼区間0.81-0.96、p=0.002)。
若い時に運動耐久力が高い人は、心血管疾患による死亡率が低いという結果でした。
若い頃に運動能力が高いことと心血管疾患の直接的な関連性は不明ですが、若いときに運動していた人は年を経ても運動習慣が残っているといった背景要因が関連しているのかもしれません。しかし、いずれにしても予防の観点から適度な運動は大事です。
執筆者
Association of Fitness in Young Adulthood With Survival and Cardiovascular Risk: The Coronary Artery Risk Development in Young Adults (CARDIA) Study.
JAMA Intern Med. 2015 Nov 30
[PMID: 26618471]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。