2017.01.26 | ニュース

かゆい蕁麻疹、原因不明で長引いていても新薬ビラノアは効く?

304人の治療で検証
from Allergology international : official journal of the Japanese Society of Allergology
かゆい蕁麻疹、原因不明で長引いていても新薬ビラノアは効く?の写真
(C) Piotr Marcinski - Fotolia.com

皮膚が蚊に刺されたように赤く腫れてかゆくなる蕁麻疹(じんましん)は、かなりの場合が原因不明です。原因不明で1か月以上続く場合を慢性蕁麻疹と言います。慢性蕁麻疹にも治療はできます。新薬の効果を試した結果が報告されました。

日本人を対象に、新薬のビラスチン(商品名ビラノア)で慢性特発性蕁麻疹を治療する効果を調べた研究を紹介します。この研究は専門誌『Allergology International』に報告されました。

「特発性」とは原因不明という意味です。4週間以上原因不明の蕁麻疹が続いている成人患者304人が対象とされました。

対象者はランダムに3グループに分けられました。

  • ビラスチンを1日1回20mg飲むグループ
  • ビラスチンを1日1回10mg飲むグループ
  • 偽薬を1日1回飲むグループ

効果を評価するため、発疹の見た目とかゆみの重さを表すスコアが使われました。2週間の治療後に効果が比較されました。

 

2週間後に、症状の重さのスコアは偽薬のグループの95人では平均1.47ポイント改善していましたが、ビラスチン20mgのグループ100人では平均3.02ポイント改善し、偽薬よりも大きな改善となりました。

ビラスチンを飲んだグループの中で、副作用の可能性があることとして頭痛(10mgのグループで3人、20mgのグループで2人)、眠気(10mgのグループで2人)などが現れました。

 

ビラスチンの慢性特発性蕁麻疹に対する効果の報告でした。ビラスチンが蕁麻疹治療の役に立つ場面があるかもしれません。

ビラスチン(商品名ビラノア)は、海外でもすでに使われているほか、日本でも「アレルギー性鼻炎蕁麻疹、皮膚疾患(湿疹皮膚炎皮膚そう痒症)に伴うそう痒」を効果・効能として2016年11月から販売されています。1日1回空腹時に飲む薬です。

ビラスチンは抗ヒスタミン薬に分類されます。抗ヒスタミン薬にはすでに多くの種類があり、それぞれの特徴を活かすように使い分けられています。

蕁麻疹ははっきりと原因が見つかる場合もありますが、かなりの場合で原因不明です。原因不明でも赤みやかゆみを抑える薬の効果は期待できます。新薬も続々と開発され、治療法は長年のうちに工夫を重ねられています。長引くかゆみに悩んでいる方も、根気よく医師と相談して、自分に合った治療法を探してみてください。

執筆者

大脇 幸志郎

参考文献

Efficacy and safety of bilastine in Japanese patients with chronic spontaneous urticaria: A multicenter, randomized, double-blind, placebo-controlled, parallel-group phase II/III study.

Allergol Int. 2016 Sep 2. [Epub ahead of print]

[PMID: 27599913]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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