2016.04.09 | ニュース

女性のコレステロール値がノルディックウォーキングで下がる?

高齢女性32名を対象に検証

from Climacteric : the journal of the International Menopause Society

女性のコレステロール値がノルディックウォーキングで下がる?の写真

ストックを使ったノルディックウォーキングはストックが歩行補助できることで運動効果を高められると言われ人気になってきています。ノルディックウォーキングをするとどんな効果があるのかを検証した研究を紹介します。

◆ノルディックウォーキングの効果は

肥満傾向(BMI=体重÷身長の2乗が平均30.5)で平均年齢59歳の32名の閉経後の女性が対象となりました。10週間のノルディックウォーキングでのリハビリの前後で、ホルモンの濃度やたんぱく質、総コレステロール、HDLコレステロール(善玉コレステロール)、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)などの血中成分を調査し、効果が検証されました。

 

◆ノルディックウォーキングでコレステロール値が下がる

以下の結果が得られました。

ノルディックウォーキングプログラムに沿った10週のリハビリテーション後、成長ホルモンの血液濃度(中央値 47.5%)とHDLコレステロール(平均0.1%の幅で)は有意に増加し、黄体形成ホルモン(平均19%の幅で)、総コレステロール、LDLコレステロール、中性脂肪(全て同程度の平均0.1〜0.2%の幅で)、クレアチンキナーゼ(平均14%)、LDH(平均4%)、CRP(平均24%)、BMI(平均5.7%)の減少がみられた。

10週間のノルディックウォーキングでのリハビリ後は、善玉コレステロールが増加し、悪玉コレステールや中性脂肪が減少しました

 

コレステロールを下げるには食生活の改善の他に有酸素運動が効果的とされています。ノルディックウォーキングは、ストックを使うことで関節への負担が減り、関節に痛みなどがある方に適した面があります。コレステロールが気になって運動を始めてみたい方に、この結果が参考になるかもしれません。

執筆者

PT K.S

参考文献

The effect of a 10-week Nordic walking training program on the level of GH and LH in elderly women. 

Climacteric. 2015 Sep.

[PMID: 26406397]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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