◆カルテと呼気アルコール検査を検証
研究チームは、イギリス都市部にある大規模救急施設での診療記録を調べました。アルコールに関連する救急外来の割合とそのコストを報告しました。
◆週末早朝に若い男性がよく運ばれる
結果は以下のとおりでした。
後向・前向コホートでのアルコール関連受診割合は、それぞれ12%・15%であった。
平日では4~60%と幅があり、週末には70%を超えた。週末早朝に受診した若い男性がアルコール関連受診の最大の割合を占めた。受診あたりの平均コストは249ポンド(標準偏差1064ポンド)で、入院例は851ポンド (標準偏差2549ポンド)だった。
アルコール関連での救急搬送の割合は、週末に上がり最大70%を超えました。外来受診あたりの平均コストは249ポンド(約4万円)、入院は851ポンド(約13万円)でした。若い男性が週末早朝に多く救急搬送されました。
日本では病院によりますが、1日の入院で約2万円前後かかり、さらに様々な処置にかかわる費用がかかります。救急車の搬送については税金でまかなわれます。
日本でも、まだお酒に慣れていない20代の男性が救急搬送される割合が多いです。お花見や歓送迎会の多い3月・4月、ご自身も一緒に飲んでいる周りの人も、飲酒量やその時の体調に気をつけて、楽しく飲めればよいですね。万が一、一緒に飲んでいる人が倒れたら、応急処置できるように、方法をチェックされるのもおすすめします。
執筆者
Prevalence of alcohol related attendance at an inner city emergency department and its impact: a dual prospective and retrospective cohort study
Emerg Med J. 2016 Mar.
[PMID: 26698364]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。