2016.02.06 | ニュース

難聴の治療に人工中耳。安全性と効果は?

文献調査による検証
from The Laryngoscope
難聴の治療に人工中耳。安全性と効果は?の写真
(C) Alexander Raths- Fotolia.com

補聴器などで難聴が回復しない人のために、器具を埋め込み音を伝える、人工中耳という治療法が研究されています。今回の調査で安全性、また、効果が調べられました。

◆人工中耳の安全性と効果は?

人間が音を聞くには、鼓膜の奥にある小さな骨を振動することで、音を脳に伝えることが必要です。伝音性難聴では振動がうまく伝わらなくなり、聴力が低下します。

人工中耳は器具を埋め込み、この振動を人工的に作り出す治療法です。

今回の調査では、研究論文データベースより2006年1月から2014年4月までに発表された研究論文が対象とされました。伝音性難聴または混合性難聴の患者を対象として、人工中耳の安全性と効果を、中耳手術と補聴器など他の治療法と比べた36件の文献が見つかりました。

 

◆人工中耳は安全で効果的

次の結果が得られました。

全般にみて、人工中耳は治療なし、骨導インプラントと比べて安全で効果的であると示された。中耳手術と従来の補聴器による治療に比べて、さらなる聴力の向上、そして、安定した聴力が得られた。

人工中耳は、中耳手術と補聴器など他の治療法と比べて安全で効果的であるということが、今回の調査で報告されました。

 

伝音性難聴患者の中には中耳手術や補聴器では聴力が十分に戻らないケースがあります。このような研究結果により、人工中耳が役に立ちうる場面が探られていくのではないでしょうか。

執筆者

宮本 望都喜

参考文献

Safety and effectiveness of the Vibrant Soundbridge in treating conductive and mixed hearing loss: A systematic review.

Laryngoscope. 2015 Oct 15. [Epub ahead of print]

[PMID: 26468033]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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