2015.12.24 | ニュース
妊娠中の発熱や感染症で子供にADHDは発症するか?
デンマークでの調査より
from Journal of child psychology and psychiatry, and allied disciplines

(C) JenkoAtaman - Fotolia.com
発熱や感染症は、妊娠中に発症しやすく、子供の神経発達障害に関連性があることが示されています。子供のADHDにも関連があるかを調べました。
◆妊婦への電話調査
調査は、デンマークで1996年~2002年に登録された89,146人の妊婦のデータを使用して行われました。妊娠中に2回の電話によるインタビューを行い、妊娠中に発熱および感染症を発症したかどうかが調査されました。また、子供のADHDの発症率を調べました。
◆妊娠中の発熱や感染症とADHDには関連性なし
調査結果の解析では、全体として見ると妊娠中に発熱や感染症を発症した母親と子供のADHDには関連はありませんでした。しかし、妊娠9~12週での発熱または妊娠33週~36週での泌尿生殖器系の感染症に限って見ると、ADHDの発症の増加がみられました。
全体的には、妊娠中発熱や感染症は子供のADHDには関連がありませんが、妊娠中は、できるだけ発熱や感染症の発症が避けられるように、十分な体調管理が必要だと思われます。
執筆者
参考文献
Fever and infections in pregnancy and risk of attention deficit/hyperactivity disorder in the offspring.
J Child Psychol Psychiatry. 2015 Nov 3.
[PMID: 26530451]
※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。