◆手術後の急性腎障害はどのような人に起こりやすいか?
今回の研究では、整形外科の手術を受けた10,615人を対象に、急性腎障害の発症と関連する要因を検証しました。
◆高齢男性で糖尿病があると急性腎障害になりやすい?
以下の結果が得られました。
ロジスティック回帰分析により、急性腎障害の独立予測因子は、高齢、男性、糖尿病、処方薬の数、推定糸球体濾過率が低いこと、ACE阻害薬またはアンジオテンシン受容体拮抗薬の使用、アメリカ麻酔科学会のグレードであった。
整形外科の手術後に急性腎障害を発症しやすかった要因は、高齢であること、男性、糖尿病があること、元々腎臓が悪いことのほか、高血圧などの治療で使われるACE阻害薬またはARBという薬を使っていることなどでした。
急性腎障害が重度ですと透析を行うことにもなります。発症に気をつけるためにも、このような研究結果は参考にできるかもしれません。
執筆者
Risk of postoperative acute kidney injury in patients undergoing orthopaedic surgery-development and validation of a risk score and effect of acute kidney injury on survival: observational cohort study.
BMJ. 2015 Nov 11
[PMID: 26561522]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。