2015.12.04 | ニュース

整形外科の手術後に急性腎障害が起きる人の特徴は?

10,615人のデータを分析

from BMJ (Clinical research ed.)

整形外科の手術後に急性腎障害が起きる人の特徴は? の写真

急性腎障害は、腎臓の機能が急に悪くなる病気で、手術に伴い起こりうる病気(合併症)としても知られています。今回の研究では、整形外科の手術後に急性腎障害を起こす要因を検証しました。

◆手術後の急性腎障害はどのような人に起こりやすいか?

今回の研究では、整形外科の手術を受けた10,615人を対象に、急性腎障害の発症と関連する要因を検証しました。

 

◆高齢男性で糖尿病があると急性腎障害になりやすい?

以下の結果が得られました。

ロジスティック回帰分析により、急性腎障害の独立予測因子は、高齢、男性、糖尿病、処方薬の数、推定糸球体濾過率が低いこと、ACE阻害薬またはアンジオテンシン受容体拮抗薬の使用、アメリカ麻酔科学会のグレードであった。

整形外科の手術後に急性腎障害を発症しやすかった要因は、高齢であること、男性、糖尿病があること、元々腎臓が悪いことのほか、高血圧などの治療で使われるACE阻害薬またはARBという薬を使っていることなどでした

 

急性腎障害が重度ですと透析を行うことにもなります。発症に気をつけるためにも、このような研究結果は参考にできるかもしれません。

執筆者

Shuhei Fujimoto

参考文献

Risk of postoperative acute kidney injury in patients undergoing orthopaedic surgery-development and validation of a risk score and effect of acute kidney injury on survival: observational cohort study.

BMJ. 2015 Nov 11

[PMID: 26561522]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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