◆ロコモティブシンドロームではどんな特徴が?
今回の研究では、287人の対象者のうちでロコモティブシンドロームと診断された人とそうではない人を比較し、どのような特徴が見られるか検証しました。
◆ロコモティブシンドロームの人は骨密度が低く、関節の痛みが強い?
以下の結果が得られました。
超音波伝播速度の%若年平均(%YAM)は、運動機能不全ではない244人と比べて、GLFS-25で同定された運動機能不全がある43人では、有意に低かった(p<0.001)。
さらに、腰痛(p<0.01)、肩の痛み(p<0.05)、膝の痛み(p<0.001)は、 運動機能不全ではない244人と比べて、GLFS-25で同定された運動機能不全がある43人で有意に多かった。
ロコモティブシンドロームの人は、そうではない人よりも、骨密度が小さく、関節の痛みが強いという結果でした。
日本で提唱されている「ロコモティブシンドローム」ですが、骨密度や関節の痛みと関連しているのかもしれません。今回の研究結果には、様々な背景が関わっている可能性があるため、今後はそれらも含めた検証が求められます。
執筆者
Population-based study of the association of osteoporosis and chronic musculoskeletal pain and locomotive syndrome: the Katashina study.
J Orthop Sci. 2015 Sep 7
[PMID: 26345242]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。