2015.11.19 | ニュース

脳卒中のあと、うつを発症するとどんな影響があるか?

ルーマニアの研究チームが脳卒中患者72人を分析

from Journal of mental health (Abingdon, England)

脳卒中のあと、うつを発症するとどんな影響があるか? の写真

脳卒中の発症後にうつ症状が見られる脳卒中後うつでは、本来リハビリテーションなど積極的な治療を行う必要があるものの、治療に対して消極的になる傾向があります。今回の研究では、脳卒中後うつがあるとどのような影響があるか検証しました。

◆脳卒中後うつがあるとどのような影響があるか?

今回の研究では、リハビリテーションを行っている脳卒中患者72人を対象に、脳卒中後うつと日常生活の動作能力や、運動機能や認知機能といった身体機能との関連を検証しました。

 

◆脳卒中後うつは日常生活の動作能力、身体機能に関連

以下の結果が得られました。

男性でも女性でも、また全体においてもBDIとSIS、BDIとADL、SISとADLに統計的に有意な相関が認められた。

うつ症状と身体機能、日常生活の動作能力が関連しているという結果でした。

 

今回の研究結果から因果関係については言及できません。しかし、脳卒中後うつの症状と日常生活を送る能力が関連しているのであれば、治療を行ううえでも考慮しなければいけない要因のひとつになるかもしれません。

執筆者

Shuhei Fujimoto

参考文献

The post-stroke depression and its impact on functioning in young and adult stroke patients of a rehabilitation unit.

J Ment Health. 2015 Sep 11

[PMID: 26361062]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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