2015.11.02 | ニュース

手洗いでインフルエンザは防げるか?学校と家庭で違いは?

システマティックレビューにより検証
from Influenza and other respiratory viruses
手洗いでインフルエンザは防げるか?学校と家庭で違いは?の写真
(C)Oksana Kuzmina - Fotolia.com

かぜの季節には「手を洗おう」とよく言われますが、本当に手を洗うことで感染症は防げるのでしょうか。特に、インフルエンザに効果はあるのでしょうか。過去の研究結果を吟味してまとめた、2013年の論文を紹介します。

◆手の衛生とインフルエンザの研究を収集

研究班は、2012年2月13日までの研究を文献データベースから検索し、手洗い、手の消毒などの手の衛生対策がインフルエンザまたは急性気道感染症に及ぼす効果について調べたものを集め、結果をまとめました。

 

◆学校では有効、家庭では?

次の結果が得られました。

16件の記事が採用基準を満たした。学校での手指衛生介入によりインフルエンザと気道感染症をともに減少させ、その効果はlower-middleの所得の環境で最も強いことの、中等度から低い質のエビデンスが得られた。保育環境で呼吸器感染症を若干減少させることの高い質のエビデンスが得られた。

すでに発端患者が発生している家庭において、インフルエンザの二次感染を防ぐ効果はないことの中等度から高い質のエビデンスが得られた。

学校で手の衛生対策を行うことにより、インフルエンザを防ぐ効果、また気道感染症を防ぐ効果があると見られました。保育施設でも手の衛生対策による効果が見られました。

家庭では、すでに家族のうちにインフルエンザ発症した人がいる場合、その人から感染が広がることを防ぐ効果はないと見られました。

 

手洗いにインフルエンザを防ぐ効果は見られるものの、場面によって違いがあるかもしれないという結果でした。手洗いには食中毒を防ぐなどの目的もあり、この結果からも、家庭での手洗いに効果がないとは言えません。手洗いの習慣をつける根拠として参考にできるかもしれません。

執筆者

大脇 幸志郎

参考文献

Hand hygiene to reduce community transmission of influenza and acute respiratory tract infection: a systematic review.

Influenza Other Respir Viruses. 2013 Sep

[PMID: 23043518]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。


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