◆57人の線維筋痛症患者を対象としたランダム化比較試験
研究グループは、18-65歳の線維筋痛症患者57人をランダムに分け、片方のグループ(グループ1)は、柔軟性とバランスの訓練、もう片方のグループ(グループ2)には、柔軟性の訓練のみを行いました。訓練は6週に渡り行われ、バランス機能などに与える効果が比較されました。
◆バランストレーニングは、静的バランスと身体機能を改善する
研究の結果、以下のことが示されました。
グループ1は、全てのパラメータで統計学的に有意な改善がみられた(P<0.05)が、グループ2では、改善はみられなかった(P>0.05)。
2つのグループを比べると、グループ1においてKAT静的バランステスト(P=0.017)とFIQ指標(P=0.005)に有意差がみられた。
この結果は、バランストレーニングに静的バランスと身体機能を改善する効果があったことを示しています。
6週間のバランス機能に対するトレーニングが身体機能を改善するという結果でした。トレーニングの長期的効果については、更なる研究が待たれます。
執筆者
New Approach in Fibromyalgia Exercise Program: A Preliminary Study Regarding the Effectiveness of Balance Training.
Arch Phys Med Rehabil. 2015
[PMID: 26002204]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。