中年で太っていた人は、アルツハイマー病の発症が早かった
アルツハイマー病は、記憶や思考が徐々に障害されていく病気です。現在の医療において、この病気を完全に治したり予防したりすることは困難です。今回、研究グループは、アルツハイマー病になる年齢を早める要因として肥満に着目しその影響を調べました。
◆13.9年にわたり1,394人のデータを分析
研究グループは、肥満度指数(
◆太ると早くアルツハイマー病に
1,394人中142人がアルツハイマー病を発症しました。50歳時点のBMIが1増加するごとに、アルツハイマー病の発症が6.7ヵ月早いという関連が示されました。
研究グループは、「結論として、中年の過体重は、アルツハイマー病の発症が早く、アルツハイマー病の神経病理学
この研究の方法では必ずしも肥満がアルツハイマー病の原因とは断定できませんが、以上の関連が見られたことから、肥満を予防することで、予防が困難とされていたアルツハイマー病の発症を遅らせることができるかどうかという視点が示されました。アルツハイマー病の予防について、さらなる研究が期待されます。
執筆者
Midlife adiposity predicts earlier onset of Alzheimer's dementia, neuropathology and presymptomatic cerebral amyloid accumulation.
Mol Psychiatry. 2015
[PMID: 26324099]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。