がん細胞をキャッチする網、転移を発見

がん細胞がほかの臓器に転移する前に、血液に乗って循環していることがあると考えられています。循環するがん細胞を網のような「足場」で捕らえ、転移が見分けられるよりも早く発見する方法が研究されました。
◆乳がんを移植したマウスで実験
研究班は、マウスに人間の乳がんの細胞を移植して
「足場」にがん細胞が付着するかどうか、またその細胞を検査で見分けられるかが検討されました。
◆転移の量が少なく、早期に発見可能
マウスの体から取り出した「足場」を調べたところ、がん細胞が付着していることが確かめられました。
「足場」を移植したマウスの肺にがん細胞が
さらに、「足場」にがん細胞が見つかるのは肺や肝臓に転移が見つかるよりも早く、ISO
これらの結果から、研究班は「再発のリスクがある患者には、初期治療の終了後に足場インプラントを置くことで、転移
人間でも同様の結果が得られるかは今後の研究に委ねられます。転移を発見して治療し、結果の改善につなげることができるかどうか、期待がかかります。
執筆者
In vivo capture and label-free detection of early metastatic cells.
Nat Commun. 2015 Sep 8
[PMID: 26348915]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。