◆装具を着用する群と着用しない群にランダムに振り分け
膝蓋大腿関節症の患者126人を、6週間装具を着用する群と着用しない群にランダムに分けました。
痛みの程度に対する効果を検証しました。
◆装具を着用すると痛みが改善
以下の結果が得られました。
ベースラインの値で調整した後、装具群は6週間時点で対照群よりも膝の痛みが減り(群間の差、-1.3cm、95%信頼区間-2.0から-0.7、p<0.001)、膝蓋大腿関節の骨髄病変の程度は減少したが(差-490.6mm3、95%信頼区間-929.5から-51.7、p=0.03)、脛骨大腿関節の程度は減少しなかった(差-53.9mm3、95%信頼区間-625.9から518.2、p=0.85)。
膝蓋大腿関節症では、装具を着用することで、膝の痛みが改善しました。
膝蓋大腿関節症は、膝の痛みにより、日常生活を円滑に進めることができなくなってしまう病気です。装具を着用することで、もし膝にかかる負担を軽減し、痛みが改善するのであれば、有用であると思います。今後のさらなる検証に期待します。
執筆者
A randomised trial of a brace for patellofemoral osteoarthritis targeting knee pain and bone marrow lesions.
Ann Rheum Dis. 2015 Jun
[PMID: 25596158]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。