2015.08.27 | ニュース

外陰がんの手前の段階で治療、イミキモドの効果は

メタアナリシスで検証
from The Cochrane database of systematic reviews
外陰がんの手前の段階で治療、イミキモドの効果はの写真
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女性の外陰部にできるがんの手前の段階として、外陰部上皮内腫瘍という状態が見つかることがあります。塗り薬のイミキモドによる治療の効果について、これまでの研究の結果がまとめられました。

◆過去の研究を統合

研究班は、これまでの研究のうち、外陰がんに進行する可能性があるとされる、高グレード外陰部上皮内腫瘍の治療として、手術によらない治療の効果と安全性を調べたものを集めました。

見つかった研究のデータを統合して、治療の効果を評価しました。

 

◆イミキモドで1年後に4割が消えていた

見つかった5件の研究のうち、イミキモドを偽薬と比べた3件から、次の結果が得られました。

5か月から6か月での完全応答は治療群で62人中36人(58%)、偽薬群で42人中0人(0%)の参加者に見られた(リスク比14.40、95%信頼区間2.97-69.80、参加者計104人、3件の研究から、I2=0%)。1件の試験が12か月のフォローアップを報告し、そこから12か月時点で全応答について治療群を優位とする効果が見られた(リスク比9.10、95%信頼区間2.38-34.77、中等度の質のエビデンス)。治療群では24人中9人(38%)、偽薬群では23人中0人(0%)が完全応答を記録していた。この試験では外陰がんへの進行もまた報告され(治療群で1人、偽薬群で2人の参加者)、このエビデンスは質が低いものと評価した。

外陰部上皮内腫瘍が見つからなくなる完全応答は、偽薬のグループでは見られなかったのに対して、イミキモドで治療したグループでは、治療開始後5か月から6か月で58%の対象者に見られました。

3件のうち1件の研究では、12か月後にイミキモドのグループで38%に完全応答が見られました。この研究では、イミキモドのグループで1人、偽薬のグループで2人、外陰がんに進行した人がいました。

イミキモドの安全性について、1件の研究から次の結果が得られました。

1件の試験だけが有害事象を報告し、病変部の紅斑びらん、痛み、かゆみが見られ、イミキモド群でより多かった。用量減少は偽薬群よりも治療群でより多く起こった(47人中19人 vs 36人中1人、リスク比7.77、95%信頼区間1.61-37.36、参加者数計83人、2件の研究から、I2=0%、高い質のエビデンス)。

薬を塗った場所が赤くなる、ただれるなど、副作用の可能性がある現象が見られました。

研究班は結論として、「イミキモドによる局所治療は、局所副作用によって用量減少が必要となる可能性がありながらも、高グレード外陰部上皮内腫瘍(通常型外陰部上皮内腫瘍)の安全で有効な治療と思われる」と述べています。

 

イミキモドに効果があると見られる結果でした。イミキモドの治療によって、症状や治療による負担、死亡率などをどの程度改善できるかは、長期的な研究によってより確かになるかもしれません。

執筆者

大脇 幸志郎

参考文献

Medical interventions for high-grade vulval intraepithelial neoplasia.

Cochrane Database Syst Rev. 2015 Aug 18 [Epub ahead of print]

[PMID: 26284429]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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