◆65歳より上のうつ病患者が対象
研究班は、65歳を超えたうつ病患者を対象として、全員に抗うつ薬のセルトラリンを使うともに、運動をしないグループ、比較的軽い運動をするグループ、比較的強い運動をするグループに分けて治療を行いました。
◆寛解が増加
次の結果が得られました。
計121人の患者が対象となった。研究終了時に、セルトラリン群の45%、セルトラリン+ノンプログレッシブ運動群の73%、セルトラリン+プログレッシブ有酸素運動群の81%が寛解を達成した(P=0.001)。
治療後にうつ症状が治まった人の割合は、運動をしないグループで45%に対して、軽い運動のグループで73%、強い運動のグループで81%と、大きくなっていました。
研究班は「身体運動は高齢期でのうつ病に対する抗うつ薬治療の安全で効果的な補強であるかもしれない」と結論しています。
うつ症状によって運動がしにくくなる場合もあり、人によって向き不向きはあるかもしれませんが、治療に取り込んでいくことができるかもしれません。
執筆者
Physical exercise for late-life major depression.
Br J Psychiatry. 2015 Jul 23 [Epub ahead of print]
[PMID: 26206864]
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