2015.07.28 | ニュース

子宮内胎児発育遅延があった新生児の成長を促進、トリブチリンの効果は

中国でブタの実験
from Clinical nutrition (Edinburgh, Scotland)
子宮内胎児発育遅延があった新生児の成長を促進、トリブチリンの効果はの写真
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子宮内胎児発育遅延の多くは栄養不足で起こり、母親の栄養改善で対処されます。中国の研究班が、出生後の治療として、子宮内胎児発育遅延のあった子ブタにトリブチリンという脂肪を与えたところ、成長が促されたことを報告しました。

◆子ブタのエサにトリブチリンを加える

研究班は次の実験を行いました。

ブタの新生児で、子宮内発育遅延のあった16頭と、正常出生体重の8頭を選び、出生7日目で離乳させ、基礎的なミルクによる栄養(正常出生体重群と子宮内発育遅延群)または基礎的栄養に0.1%トリブチリンを補充したもの(IT群、トリブチリン栄養を受けた子宮内発育遅延ブタ)を21日目まで与えた(各群8頭)。

子宮内発育遅延のあった子ブタと、正常出生体重の子ブタを対象として、次の3グループに分けました。

  • 正常出生体重の子ブタ:離乳後に普通のエサを与える
  • 子宮内発育遅延のあった子ブタ:離乳後に普通のエサを与える
  • 子宮内発育遅延のあった子ブタ:離乳後にトリブチリンを加えたエサを与える

それぞれのグループで出生後21日目までの成長を調べました。

 

◆トリブチリンを与えると成長促進

次の結果が得られました。

出生10日目と14日目で子宮内発育遅延群とIT群の子ブタの体重は類似し、どちらも正常出生体重群よりも低かった。しかし、17日目よりも後では、IT群の体重が子宮内発育遅延群に比べて改善した(P<0.05)。

IT群の子ブタは、子宮内発育遅延群と比べて、脾臓と小腸のよりよい発達(P<0.05)[...]を示した。

子宮内発育遅延のあった子ブタの間で、トリブチリンを与えたグループのほうが、普通のエサを与えたグループよりも体重が増え、小腸などの発達がよくなっていました

 

トリブチリンに栄養状態を改善する効果があったのかもしれません。動物実験の結果が人間にも当てはまるとは限りませんが、もし人間の子どもにも効果が見られれば、出生後の栄養補充に使えるかもしれません。

執筆者

大脇 幸志郎

参考文献

Supplementation of tributyrin improves the growth and intestinal digestive and barrier functions in intrauterine growth-restricted piglets.

Clin Nutr. 2015 Mar 13 [Epub ahead of print]

 

[PMID: 26112894]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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