2015.04.26 | ニュース
胸腺の手術にロボットは役に立つか
世界最多の経験を持つ施設からの報告
from The Thoracic and cardiovascular surgeon

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胸腺摘出は胸腺腫の治療として、また重症筋無力症の治療の重要な要素としても行われます。手術の方法として、体への負担を最小限にとどめるため、ロボットの応用が試みられています。ロボットを使った胸腺摘出術の経験が世界で最も多い、ベルリンの大学病院「シャリテ」の研究班が、実態をまとめました。
◆世界最大のデータベースを分析
研究班は、ロボットを使った胸腺摘出術とその改良技術について、全世界の統計データと文献を検証し、シャリテに蓄えられた治療例のデータベースを統計分析しました。
◆年間1000件以上の実績
これまでに世界で100以上の施設がロボット胸腺摘出術を行い、2012年には年間1000件を超えました。そのうち500件近くがシャリテで行われていました。効果として、重症筋無力症の改善、胸腺腫の再発の割合は、従来の手術と比較できる水準でした。手術に関連する
研究班は「ロボット胸腺摘出術はすべての胸腺摘出のスタンダードになるかもしれない」と述べています。胸腺の手術の経験がある方は、どう思われますか?
執筆者
参考文献
Robotic-Assisted Thymectomy: Surgical Procedure and Results.
Thorac cardiovasc Surg. 2015 Apr
※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。